研究課題/領域番号 |
05256230
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
小川 靖雄 順天堂大学, 医学部, 教授 (50103841)
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研究分担者 |
佐藤 治 順天堂大学, 医学部, 助手 (60245694)
森本 幸生 順天堂大学, 医学部, 助手 (50202362)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1993年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 平滑筋 / 収縮制御 / ミオシン軽鎖キナーゼ / カルモジュリン / 超沈殿 / りん酸化レベル |
研究概要 |
平滑筋の収縮弛緩調節機序についてはミオシン軽鎖キナーゼMLCKによるミオシン軽鎖LCのりん酸化による説が有力であるが、これだけでは説明され得ない実験結果も報告されており、再検討の気運にある。我々はニワトリ砂のうより収縮系および調節系蛋白を調節し、同一標本で収縮活性(超沈殿法で行う)とLCりん酸化レベル(二次元電気泳動法による移動度の相違より評価)とを同時に測定しながら検討を行った。Ca^<2+>感受性のある筋原線維を0.6MKClで可溶化、0.25MKClにして沈降させる方法により洗浄すると分子量〜140kDaのバンドが特異的に抜け出て、脱感作アクトミオシンが生じる。〜140kDa蛋白はカルモジュリン依存性にCa^<2+>感受性を賦与し、所謂MLCKと同一であることを見出した。その根拠はi.電気泳動時の移動度が同一であること、ii.既報の方法で調製したMLCKと生物活性が同一であること、iii精製〜140kDaのトリプシン限定分解物のアミノ酸配列がMLCKにも見出されたことなどである(計画3)。脱感作アクトミオシンよりアクチン、ミオシン、トロポミオシンを電気泳動的に単一バンドにまで精製し、別途に精製したMLCK、カルモジュリンを用いて再構成実験を行った(計画2)。ミオシン重鎖の含量が天然アクトミオシンと同一となるように配慮した。生物活性は加えるアクチン含量に依存し、モル比にして少なくともミオシン含量の3倍以上のアクチンが必要であった。細胞内条件に近い20倍のアクチン存在ではトロポミオシンがなくてもCa^<2+>依存性の超沈殿、りん酸化いずれもみられるが、トロポミオシン存在下の方が超沈殿速度が速かった。再構成系の場合、到達吸光度増加分が脱感作アクトミオシン系の場合の1/2-1/3であった。超沈殿活性とりん酸化レベルとは概ね平行しているが、りん酸化レベルはMLCKの酵素活性のほかにアクチン-ミオシン相互作用の程度により変化することがわかった(計画1)。これらの原因については今後検討しなければならない。なお脳底動脈スキンドファイバーでも、大動脈スキンドファイバーで得られたのと同一の結果を得た(計画4)。
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