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腸管上皮細胞の物質輸送・透過特性に影響する食品因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 05258217
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

清水 誠  東京大学, 農学部, 助教授 (30114507)

研究分担者 橋本 啓  静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助手 (10237935)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード腸管吸収 / 結腸癌由来培養細胞 / タイトジャンクション / 腸管上皮細胞 / 機能性ペプチド / 機能性食品
研究概要

ヒト結腸癌由来培養細胞Caco-2を用い,腸管での輸送/透過,特にタイトジャンクション(TJ)を介した細胞間経路での物質透過を調節するような食品由来因子の検索を行った。まず透過性膜上に単層培養したCaco-2の粘膜側に細胞間透過性マーカーである螢光性色素,Lucifer Yellow CH(LY),ACE阻害性ペプチド,蛋白質などを添加し,それらの基底膜側への透過性を,螢光測定,酵素活性測定,サンドウィッチELISA法などにより測定する系を構築した。この系に各種食品成分を加え,それが物質透過性に及ぼす影響を調べた。食品成分としては,カゼインの蛋白質分解物や,各種野菜〜果実の抽出液をもちいた。1次スクリーニングにはTJの形成度と密接に相関することが知られている経上皮電気抵抗(Transepithelial electrical resistance;TEER)の測定を利用した。その結果,いくつかの野菜抽出物の中に,細胞層のTEERを有意に低下させるものが見いだされた。そのうち,シメジ,ショウガ,ニンニク等の抽出物には細胞毒性が見いだされ,それがTEER低下の原因と考えられたが,シシトウ抽出物には,細胞毒性を伴わないTEER低下活性が顕著に見いだされた。シシトウ中の活性成分は,熱,酸,アルカリ,ペプシン処理に安定で,限界分子量1万の限外ろ過膜では高分子画分に存在した。その成分の分離、同定は現在進行中である。シシトウ抽出物により,Caco-2細胞層のLY透過性は顕著に増大し,TJにおける物質透過性が増大していると考えられた。また,それに伴い,機能性トリペプチドの透過性も増大したが,ラクトフェリンのような蛋白質の透過性は影響を受けなかった。本活性成分は,腸管における機能性ペプチドの透過性を選択的に高める食品機能性素材となる可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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