研究課題/領域番号 |
05259211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井口 八郎 京都大学, 理学部, 助教授 (20028195)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 大腸菌 / visA(hemH)変異株 / プロトヘム / hemin-permeable mutant / ペニシリン・スクリーニング / エネルギー生産系 / リボフラビン合成 / gerC遺伝子 |
研究概要 |
大腸菌のvisA(hemH)遺伝子を欠失したミュータントは全くヘムを作れないが、グルコースを含む完全培地上ではminute colonyを作る。この表現型に着目して、ヘミンを培地に加え、プロトヘム以前のステップに欠損が生じたものは排除するようにした上で、visA欠失株と同様の表現型を示すミュータントの分離を試みた。この場合、大腸菌はヘミンの透過しないので、まずhemin-permeable mutant(visA欠失株よりヘミン添加の培地上で大きなコロニーを作るもの)を分離し、この株を用いてNTGで処理した後、ヘミン添加のトリプトン培地中でペニシリン・スクリーニングにかけた。生き残ったバクテリアをヘミン添加のLBプレートにまき、暗所、37℃で72時間保温後、minute colonyを単離した。次に大腸菌ゲノムのほぼ全域をカバーする小原らの整列クローンで相補性を調べた。相補したクローンにつき遺伝子地図から新しい遺伝子であるかどうかを判定すると共に、サブクローニング、塩基配列決定などの遺伝子解析を行なった。その結果、32箇所にマップされたミュータントのほとんどが新しいものであり、中には大腸菌染色体地図の複数箇所にマップされるものも見い出された。このうちミュータント#2-20と#1-10について詳しい解析を進めたが、#2-20はリボフラビン合成に関与する遺伝子のribHにホモロジーがあり、また#1-10はB・subtilisのgerC遺伝子とホモロジーがあった。この様に本研究で得たミュータントの多くはエネルギー代謝と直接関係をもつ遺伝子の変異したものであり、今後大腸菌細胞のエネルギー系関連遺伝子の全体像を明らかにするため役立つものと考えられる。
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