研究課題/領域番号 |
05259221
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
平田 肇 姫路工業大学, 理学部, 教授 (40049052)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | タンパク質膜透過 / リン脂質平面膜 / チャンネル |
研究概要 |
大腸菌細胞膜におけるタンパク質膜透過に関与するSecA、Y、Eなどの因子がどのような機構で膜透過反応を進行させているか、それが単純な孔(チャンネル)を構成しているのかイオンポンプであるのかまだ不明である。本研究はこれらを明らかにすることを目的に行われた。また、新たに精製された因子SecGの作用機構についても検討を行った。 asolectinによって作製したリン脂質平面膜に、SecY/E大量発現株の細胞膜をオクチルグルコシドで可溶化した標品を直接挿入法でcis側から再構成し、SecY/Eチャンネルの性質を解析したところ、次のような結果が得られた。 1.SecY/Eチャンネルは約250pSのコンダクタンスをもつチャンネルであり、それのみではほぼ常時開状態を保つ。 2.このチャンネルはゆるい整流性を示し、また、Na^+イオンやK^+イオンなどの無機陽イオンを透過させるが、cholineやTrisなどの有機陽イオンは透過させない。 3.SecY/Eチャンネルのコンダクタンスを約1.2倍上昇させる。 このようなSecY/Eチャンネルに対してcis側からSecA、SecB+proOmpAおよびATPを加えていくとチャンネルは順次閉鎖してゆき、最終的には完全に閉口する。 5.SecY/Eチャンネルには整流性とともに方向性があり、SecAと相互作用するのはcis側からのみである。 これらの結果から現時点で下のようなモデルが考えられた。今後は精製タンパク質を用いてより詳細な解析を進める必要がある。
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