研究課題/領域番号 |
05259222
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
林 雄太郎 杏林大学, 医学部, 教授 (10086556)
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研究分担者 |
穴道 暢子 杏林大学, 医学部, 実験助手
石平 真澄 杏林大学, 医学部, 実験助手
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ナトリウムポンプ / 解離会合反応 / コンホメーション変化 / NalK-ATPase / 蛋白質機能構造相関 / 膜蛋白質 / 可溶化膜蛋白質 / 四次構造 |
研究概要 |
1.E_2-Pのオリゴマー構造-83〜1300mM NaCl濃度範囲で、可溶化Na^+/K^+-ATPase(以下E)をATPでリン酸化した。生成されたリン酸化中間体(E-P)のADP感受性を測定して、E_1とE_2のコンホメーション状態の量比を測定した。83mM NaCl存在下では、95%がE_2型(5%がE_1型)で、NaCl濃度増大と共にE_2型が減少し、E_1型が増大した。1300mM NaCl存在下では、E_2型が7%でE_1型が93%となった。Eの2量体((alphabeta)_2-ダイプロトマー、D)と単量体(alphabeta-プロトマー、P)の量比(D/P)は、最小NaCl濃度でD/P=64/26(%)で、最大NaCl濃度で16/72(%)となった。従つて、これらの結果からE_2(-P)型ではD構造、E_1(-P)型ではP構造をとると結論した。2.可溶化FITC-EのE_1/E_2状態とD/Pオリゴマー構造の対応関係-可溶化FITC-EをTSKgel G3000SW_<XL>カラムでHPLCすることにより、DとPに分離した。その際、直列に並べた紫外(280nm)吸光度計と螢光光度計でモニターした。DとPについて単位吸光度(A)あたりの螢光強度(F)を比較すると、DについてF/Aを1.0に規格化すると、Pについては1.3であった。この結果は、DはE_2-コンホメーション状態に対応し、PはE_1状態に対応することを示した。これは、1.の結論と一致した。3.コンホメーション変化と分子量変化の速度定数の測定-可溶化FITC-Eを0.1M NaCl存在下でゲルクロマトグラフィーし、DとPの構造体に分離した。このP構造体溶液と0.1M KCl溶液を、ストツプトフローレーザー光散乱・螢光計を用いて、迅速混合した(コンホメーション状態はE_1→E_2に変化する筈)。Arレーザー光の入射方向に直角においたフォトマルで、散乱光と螢光の強度を測定した。しかし、溶液中に気泡が発生し、信頼できるデーターは得られなかった。今後、気泡を消す工夫を行い、測定をすすめる予定である。
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