研究課題/領域番号 |
05259224
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
目加田 英輔 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (20135742)
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研究分担者 |
馬田 敏幸 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (30213482)
岩本 亮 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (10213323)
常岡 誠 久留米大学, 分子生命科学研究所, 講師 (50197745)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ジフテリア毒素 / V-ATPase / 膜通過 / theta毒素 / エンドサイトーシス |
研究概要 |
本研究は、ジフテリア毒素を材料に、プロトンATPaseによるエンドソームの酸性化機構と酸性化を引金とするタンパク質の膜通過機構の解明を目指すものである。今年度は、cell-permealizationによる実験系の構築を行い、ジフテリア毒素のエンドソーム膜通過機構の解析を行った。 Clostridium perfringensのtheta毒素は、細胞膜のコレステロールに結合子、細胞膜にタンパク質が通過できるような穴を開ける。そこで、ジフテリア毒素を取り込んだ細胞に、theta毒素を作用させて細胞膜に選択的に穴を開け(cell permealization)、細胞質に遊離したジフテリア毒素フラグメントA分子を回収する実験系を開発した。得られた系を用いて、種々の条件下での毒素の通過の効率を測定し、1)リセプターに結合しているジフテリア毒素は約20分で細胞質に到達する、2)この過程でジフテリア毒素のAフラグメントとBフラグメントの間に蛋白分解酵素(おそらくfurin)によるニッキングが起こる、3)V-ATPaseの阻害剤であるbafilomycin A1は毒素分子のエンドソーム膜通過を完全に抑えるが、4)ニッキングは阻害しない、ことを明らかにした。 次に、毒素分子Bフラグメント内の疎水性領域に変異がある毒素について膜通過効率を調べた。その結果、毒素分子のE349,D352は膜通過過程に非常に重要であることが明らかになった。また、フラグメントAのADPリボシル化活性は、膜通過には影響しないことが明らかになった。
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