研究課題/領域番号 |
05260212
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
籾山 俊彦 京都大学, 医学部, 助手 (20230055)
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研究分担者 |
杉本 幸彦 京都大学, 薬学部, 助手 (80243038)
成宮 周 京都大学, 医学部, 教授 (70144350)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | PGE受容体 / EP_3サブタイプ / クローン化 / パッチクランブ / 背側縫線核 / in situハイブリダイゼーション法 |
研究概要 |
アラキドン酸代謝産物であるプロスタグランジン類の中でもプロスタグランジンE_2は特に広汎な生理活性を有している。PGE受容体は薬理学的にEP_1〜EP_3のサブタイプにぶんるいされるが、我々は昨年度このうちのEP_3受容体のクローン化に成功した。本年度はこれを発展させ、EP_1、EP_2サブタイプのクローン化を行ない、さらに、PGFおよびPGI受容体のクローン化にも成功した。また、ウシ副腎髄質のEP_3には4種のアイソフォームが存在し、それぞれの情報伝達機構が異なるということを見出した。また、in situハイブリダイゼーション法によりEP_3受容体mRNAの脳内分布について検討し、視索前野、視床下部、外側乳頭体核、黒質緻密部、青斑核、背側縫線核等に強いシグナルが観察されることを明らかにした。 以上の分子生物学的研究結果をもとに、EP_3受容体mRNAの主要な分布核の一つである背側縫線核におけるEP_3受容体の機能を検討する目的で、ラット脳の薄切スライス標本を用いてパッチクランプ法による解析を行なった。この結果、背側縫線核のセロトニン性細胞はEP_3受容体活性化により興奮性の調節を受け、この興奮はカチオンの透過性亢進によるということを明らかにした。EP_3受容体による興奮性の調節機構は、中枢神経系のカテコーラミン産生細胞一般について成り立つと考えられる機構であり、プロスタグランジンの中枢における機能解明のために多大な貢献をするものとおもわれる。
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