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グルタミン酸放出過程に関与する新機能分子の体系的検索

研究課題

研究課題/領域番号 05260224
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関国立精神・神経センター

研究代表者

田中 光一  国立精神・神経センター, 神経研究所疾病4部, 室長 (80171750)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードグルタミン酸 / トランスポーター / シナプス伝達 / 放出過程 / 神経伝達物質
研究概要

グルタミン酸放出のメカニズムとしては、神経終末からのCa^<2+>依存性の放出のほか、グルタミン酸トランスポーターの逆作動による放出があり、後者はグルタミン酸の神経毒性に重要な役割を果たしている。本年度は、グルタミン酸トランスポーターの逆作動のメカニズムを分子レベルで解明するため、グルタミン酸トランスポーターを単離し、その分子的実体を明らかにした。アフリカツメガエル卵母細胞を用いた発現クローニングにより、ラット脳からグルタミン酸トランスポーター(GluT-1)をクローニングし、その構造・機能及び分布を明らかにした。GluT-1は543個のアミノ酸からなる分子量60kDaの膜蛋白質で、疎水性の解析から6個の膜貫通部位を持つ新しいタイプのトランスポーターである。基質であるグルタミン酸に対する親和性は62muMであり、その活性は細胞外のNa^+および細胞内のK^+に依存する。化学量論的解析の結果、1分子のグルタミン酸は3分子のNa^+と共輸送され、1分子のK^+と対向輸送される。また、ジヒドロカイニン酸、beta-グルタミン酸などの阻害剤によりその活性は抑制される。GluT-1のmRNAは脳にもっとも多く存在し、少量ではあるが腎・精巣・肺・筋肉などの末梢組織にも存在した。In situハイブリダイゼーション法により脳内での分布を詳細に調べると、GluT-1は主にグリア細胞に存在した。現在、site-directed mutagenesisによりGluT-1のグルタミン酸輸送メカニズムを詳細に検討中であり、さらに細胞外液のNa^+濃度を減少させたり、細胞外液のK^+濃度を増加させたりし、GluT-1を逆向きに作動させようと試みているところである。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Tanaka Kohichi: "Expression cloning of a rat glutamate transporter" Neuroscience Research. 16. 149-153 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Tanaka Kohichi: "Cloning and expression of a glutamate transporter from mouse brain" Neuroscience Letters. 159. 183-186 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Tanaka Kohichi: "Pharmacological characterization of a cloned rat glutamate transporter" Molecular Brain Research. 21. 167-170 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 田中光一: "伝達物質の小胞への輸送機構-トランスポーターの分子構造" Mebio. 10. 59-65 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 田中光一: "神経伝達物質のトランスポーター" 精神神経薬理. 16. 85-93 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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