研究課題/領域番号 |
05260227
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)東京都臨床医学総合研究所 |
研究代表者 |
篠崎 温彦 財団法人 東京都臨床医学総合研究所, 薬理研究部門, 研究員 (20109945)
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研究分担者 |
石田 美知子 薬理研究部門, 研究員 (90124437)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1993年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 代謝調節型グルタミン酸受容体 / 中枢抑制 / 辺縁系けいれん / カイニン酸誘発神経細胞死 / 伝達物質放出 / 興奮性シナプス電位 |
研究概要 |
新規に開発した強力な代謝調節型グルタミン酸受容体アゴニストDCG-IVは、新生ラット摘出脊髄において、単シナプス性反射を選択的に抑制する。この抑制機序を伝達物質放出の面から検討するため、人工脳脊髄液のCa^<2+>とMg^<2+>濃度をいろいろ変えて、単シナプス性脊髄反射抑制の程度を調べた。Ca^<2+>濃度を高め、かつMg^<2+>濃度を低くしていくと、DCG-IVによる単シナプス性脊髄反射抑制の用量作用曲線は高濃度側に移動した。従って、DCG-IVが神経終末へのCa^<2+>の流入を抑制するか、あるいは細胞内でのCa^<2+>の働きを修飾・阻害する結果、伝達物質放出を抑制すると結論される。 DCG-IVをラット側脳室に極めて微量適用すると、ラットには顕著な鎮静効果が発現したが、意識の喪失はなく、痛覚も正常で、筋の張力低下も認められなかった。ところが比較的高い用量を適用すると、突発的に痙攣を起こし、変則的ではあるが中枢興奮症状が観察された。一定時間ハロセンを吸入させ、その間にDCG-IVを脳室内投与すると、ハロセン麻酔からの回復時間が用量依存性に延長した。この延長作用は、一匹あたり30pmolesから300pmolesという、既存の中枢抑制薬の中では類を見ない低い用量で有効であった。この用量を越えると、興奮の相に入り、痙攣を誘発しやすくなり、ハロセン麻酔からの回復延長も認められなくなる。2週齢のラットの黒質切片標本で、シナプス電位を電気生理学的に調べた結果でも、DCG-IVは低濃度で興奮性シナプス電位EPSPを抑制し、高い濃度では抑制性シナプス電位IPSPの振幅をも顕著に減少させた。ラット大脳皮質切片標本では、低濃度で興奮性シナプス電流EPSCを著しく抑制した。従って、高 用量のDCG-IVによる中枢興奮は、神経終末からの抑制性神経伝達物質GABAの放出を抑えるためであろうと推論された。
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