研究課題/領域番号 |
05261211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
植村 慶一 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90049792)
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研究分担者 |
中尾 純治 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80255570)
石井 加代子 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30193246)
武田 泰生 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60245462)
阿相 晧晃 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (30104160)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 細胞接着性蛋白 / 膜糖蛋白 / 神経突起伸展 / 細胞移動 / 成長停止 / 細胞増殖 / アストロサイト / NCAM |
研究概要 |
1)神経系の形態形成に関与する細胞接着蛋白群のうち、L1蛋白について構造と機能解析を行なった。L1蛋白は細胞外に6個の免疫グロブリンドメイン、5個のフィブリネクチンドメインと、1個の細胞膜貫通部位と細胞内ドメインを持つ高分子膜糖蛋白であり、哺乳動物間では相互の相同性が高く、特に細胞内ドメインは完全な一致が見られる。L1cDNAを培養細胞へ導入、発現する系を確立し、機能解析を行った結果、LI発現細胞は相互のホモフリックな細胞接着による細胞凝集を示すこと、神経細胞の再凝集塊からの神経突起の進展と細胞移動を促進することを示した。細胞内ドメインに欠損のある部分欠損型L1は神経細胞に発現する完全型L1と比較してL1を介した細胞移動の活性が低いことが示され、細胞内ドメインのリン酸化の重要性が示唆された。 2)老化脳の細胞膜画分には細胞増殖阻害活性が存在することが知られているが、最近シュワン細胞の発現するPASII/PMP22蛋白が成長停止蛋白と同種のものであることが明らかとなった。PASII/PMP22蛋白の機能解析のため、この蛋白のC末端ペプチドに対する抗体を作成し、局在の解析を行なった。その結果、この蛋白は神経軸索と接触したシュワン細胞に強く発現することが明らかとなった。PASII/PMP22cDNAを培養細胞へ強制発現する系を確立し、細胞接着、神経突起進展、細胞移動、細胞増殖などの機能の解析が進行中である。 3)老化のモデルとして長期培養したアストロサイトはNCAMおよびグリア線維性酸性蛋白質が減少し、神経細胞との培養性の低下が観察された。グリア線維性酸性蛋白質およびNCAMの発現と神経細胞との培養性との関係のについて、検討を進めている。
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