研究課題/領域番号 |
05261215
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
辻 崇一 理化学研究所, 国際フロンティア研究システム, チームリーダー (90124677)
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研究分担者 |
黒沢 信幸 理化学研究所, 国際フロンティア研究システム, 研究員 (50241253)
中岡 隆志 理化学研究所, 国際フロンティア研究システム, 研究員 (80241256)
濱本 敏郎 理化学研究所, 国際フロンティア研究システム, 研究員 (30189625)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | MARCKS / タンパクリン酸化 / ホスファチジルセリン |
研究概要 |
本年度もガングリオシドの持つ神経修復機構を解明するために、この機構に重要な役を担っていると考えられているガングリオシド依存性タンパクリン酸化系の解析を行った。ガングリオシドと相互作用をすると考えられる70KDa基質はcDNAクローニングの結果、MARCKS(myristoylated alanine-rich C kinase substrate)であることが明らかとなった。MARCKSリン酸化にガングリオシドがどのような調節作用を持つものなのかを解析途中、MARCKSに今まで知られていなかった特性があることh〓なわち、MARCKSが細胞質膜に会合するのは、ミリスチン酸経由ではなくフォスファチジルセリン(PS)との特異的な結合によるもので、その結合はCa^<2+>に依存しないこと、PKCによりリン酸化されるとPSと結合しなくなること〓を明らかにした。 最近、細胞機能における裏打ちタンパク質の中でリン脂質結合タンパク質の重要性が指摘されはじめている。例えばシナプトタグミンは、神経伝達物質放出に、カルパクチンはエキソサイトーシスに関与している事が明らかにされている。これらは、いずれもCa^<2+>結合タンパク質である。しかし、MARCKSはCa^<2+>非依存的にPSを介して形質膜と結合することから、前二者とは全く異なった作用機作を持つものと考えられる。 今後、ガングリオシドが関与しているリン酸化酵素の同定ならびにMARCKSとどのような相互作用をしてリン酸化を調節しているのか、さらに、ガングリオシド依存性の神経突起伸展作用とどのような関係があるのか検討する必要が残っている。
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