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神経系培養細胞のアルツハイマー病アミロイド前駆体タンパク質の代謝の検討

研究課題

研究課題/領域番号 05261216
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関(財)東京都臨床医学総合研究所

研究代表者

丸山 敬  財団法人 東京都臨床医学総合研究所, 遺伝情報研究部門, 研究員 (30211577)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1993年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードアルツハイマー病 / アミロイドタンパク質 / NB-1 / 神経分化 / 細胞死 / 神経毒性 / 遺伝子導入 / セクレターゼ
研究概要

アルツハイマー病の病理変化の一つである老人斑の主成分は、アミノ酸695-770個の前駆体(APP)に由来するアミノ酸42個程度のbeta/A4タンパク質である。当初、病的状態でbeta/A4タンパク質が生成され神経毒性をもたらすと考えられたが、近年の研究では正常でも分泌されていることが明らかにされた。アルツハイマー病の老人斑形成の過程やその神経毒性の解明のために、培養細胞で遺伝子導入によって過剰に発現させて、その代謝を調べた。
サル線維芽細胞由来のCOS細胞では、DEAE-dextran法による一過性発現を行った。すでに報告されているように、セレクターゼによる分泌は確認されたが、我々の抗体ではbeta/A4タンパク質の分泌を検出できなかった。今後、さらに感度のよい抗体・検出法の樹立を試みる。
ヒト神経芽細胞由来のNB-1細胞はdibutyryl cAMP(Bt2cAMP)処理によって神経突起を伸張する。未分化状態からより神経系の細胞へ分化するといえる。この細胞でelectroporationによってAPPの過剰発現系の樹立を行った。APP695の発現株は確立できたが、APP770については得られなかった。単なる技術的な問題か、APP770特有の機能を反映しているかについては検討中である。
NB-1でも、主な代謝経路はセクレターゼによる分泌系であった。Bt2cAMPによって、神経突起の伸張を誘発するとAPPのmRNAレベルとAPPタンパク質発現量は数倍以上増大し、同時に細胞の変性死が観察された。いわゆるamyloidogenic断片の増大は確認されなかった。この結果から、神経細胞にとっては、過剰なAPPそのものが有害であり、神経細胞の変性にはamyloidogenic断片は必ずしも必要ないことが考えられる。今後、さらに神経系培養細胞でのAPP機能・代謝を検討していきたい。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Mihoko Usami,Wakako Yamao-Harigaya,Kei Maruyama: "The Triplet of Lysine Residues(Lys^<724>-Lys^<725>-Lys^<726>)of Alzheimer's Amyloid beta/A4 Precursor Protein Plays an Important Role in Membrane Anchorage and Processing" Journal of Neurochemistry. 61. 239-246 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2019-02-28  

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