研究課題/領域番号 |
05262102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
高久 洋 千葉工業大学, 工学部, 教授 (50101267)
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研究分担者 |
中島 秀喜 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (20192669)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | アンチセンスDNA / AIDSウイルス / アンチセンスDNAの作用機序 / 抗HIV活性 / 逆転者酵素 |
研究概要 |
抗HIV剤としてのアンチセンスDNA効果を発揮させる一つの手段としてHIVmRNA上での塩基配列の選択がある。そこで昨年度までrev、tatのスプライシングアセプター、翻訳部位、さらには、pol,gagもよいターゲットとなることを明かにしてきた。本年度はtat蛋白質が結合し発現を促進するtarのバジル構造に対応するアンチセンスDNAを構築したが予期に反しRNA二重鎖形成部位が高い活性を示した。また、rev蛋白質が結合するRREのバルジループ構造に対応するアンチセンスDNAもより高い活性を有することが明かとなった。 一方、実際にアンチセンスDNAがmRNA上に結合して遺伝子発現を阻害しているかが問題点として現在残っており、この作用機序を解明するために新しいシステムの開発をおこないHIV遺伝子発現阻害機構の解明に成功した。すなわち、天然に存在するDNAはAMV、MMLV依存の逆転写酵素との相互作用はなくmRNA上に結合して遺伝子発現阻害機能を発揮していることが明かにした。ところが、アンチセンスDNAとして最も期待されているホスホロチオエート型のDNAはこれらの逆転写酵素強く相互作用をすることがわかった。しかし、HIV依存の逆転者酵素とホスホロチオエート型のDNAは全く相互作用することなくmRNA上に結合して遺伝子の発現を阻害していることが我々の実験によりはじめて明かにされた。 これらの結果から、アンチセンスDNA、特にホスホロチオエート型は抗HIV剤として高い機能を発揮するものと期待される。
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