研究課題/領域番号 |
05262214
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
島田 隆 日本医科大学, 医学部, 教授 (20125074)
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研究分担者 |
新谷 英滋 日本医科大学, 医学部, 助手 (30206338)
平井 幸彦 日本医科大学, 医学部, 講師 (10089617)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1993年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / エイズ / AAVベクター / デコイ |
研究概要 |
AIDSの遺伝子治療を行うためにはHIVの増殖を阻害する抗HIV遺伝子の同定と共に、その抗HIV遺伝子を標的細胞となるリンパ球或いは造血幹細胞に高い効率で導入できるベクターの開発が不可欠である。これまでの研究で、アンチセンス、リボザイム等の抗HIV効果が確認されているが、ベクターについては現在一般に用いられているレトロウイルスベクターではヒト血球細胞への遺伝子導入効率や遺伝子発現効率が十分でなく、臨床応用を行ううえでの一つの障害となっている。アデノ随伴ウイルス(Adenoassociated virus:AAV)は、病原性が無く細胞に侵入後、染色体に組み込まれるため遺伝子治療のベクターとして期待されている。我々は、AAVベクターの開発を行っているが、この研究ではAAVベクターを使った、AIDS遺伝子治療の可能性を検討している。 AAVベクターの基礎技術については、パッケイジング細胞の樹立に成功し、AAVベクターの大量生産法を確立した。又、硫酸化セルロースカラムを使ったAAVベクターの濃縮技術を開発した。このようにして作られたAAVベクターがリンパ球を含めた血液系の細胞に高率にマーカー遺伝子を導入できることを示した。AIDS遺伝子治療用のベクターとしては、TARデコイをtRNA或いはアデノウイルスVAIのpolIIIプロモーターに連結した発現ユニットを野生型AAVに挿入した。この組換えウイルスをCEM細胞に導入し、TARデコイが発現していることを確認した。更に、ネオマイシン耐性遺伝子(neoR)とTARデコイを持つdouble geneベクターを作成した。現在、neoRとTARデコイの位置、方向を変化させ、それぞれの発現に及ぼす影響を検討している。又、これらのベクターのリンパ球への導入効率、抗HIV効果の検討を行っている。
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