研究課題/領域番号 |
05263203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡田 益吉 筑波大学, 生物科学系, 教授 (60015534)
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研究分担者 |
綱蔵 令子 筑波大学, 生物科学系, 助手 (00101767)
小林 悟 筑波大学, 生物科学系, 講師 (90225508)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1993年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 生殖細胞 / 極細胞 / 極顆粒 / ショウジョウバエ / ミトコンドリアRNA / P-固子 / エンハンサートラップ / in situハイブリダイゼーション |
研究概要 |
1)エンハンサートラップ法による、極細胞で発現する遺伝子のスクリーニング:ジャンプスターターによるエンハンサートラップ系統をスクリーニングした結果、X-galで染色される極細胞由来の細胞を有する系統が2つ(#1、#2)発見されたので、この2系統について、プラスミドレスキュウ法でPエレメント挿入点付近のDNAのクローン化を試みた。 #1については遺伝子位置としては87Bであるが、その中に2つの転写ユニットが存在することが確認された。しかしながら、共に生殖系列での発現は見られなかった。ここに発見された2つの転写ユニット(gene1、gene2)は共に生殖細胞の決定には無関係であることが分かったので、本研究と直接の関係を持たないが、gene2については中腸上皮(内胚葉)の発生に関わりが深いことから、塩基配列を決定して、さらに解析を進める予定である。 #2については、遺伝子座位は23Aであり、βガラクトシダーゼ活性は、厳密に生殖系列に限定されているが、現在のところ転写ユニットのクローン化は成功にいたっていない。 2)Pエレメント第3イントロンと同じ機構で転写産物がスプライスされる遺伝子の探索:第3イントロンのスプライシングの組織特異性の決定に関わる20bpの配列をプローブとしてゲノミックDNAから3つの互いに異なったクローンを選別することに成功した。 3)mtlrRNAにヒートショックプロモーターをつけてtudor突然変異胚で発現させる実験:これはtoxicであることが分かった。現在別の方法を試行中である。 4)前極にoskar遺伝子産物を局在させた胚におけるmtlrRNAの局在:Ephrussiより供与された系統について、電子顕微鏡レベルのin situハイブリダイゼーションを行ったところ、前極にも極顆粒が局在すること、そしてその極顆粒にmtlrRNAが局在することを明らかにした。 本年度は、以上の他に、ショウジョウバエと極めて類似した構造の生殖細胞質を持つアフリカツメガエル胚においても、生殖細胞質に局在する生殖顆粒にmtlrRNAが局在することを明らかにすることが出来た。これは、mtlrRNAが生殖系列の形成と関わりを持つことは決してショウジョウバエだけに見られる特殊な現象でないことを示すものである。
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