研究課題/領域番号 |
05266202
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山谷 知行 東北大学, 農学部, 教授 (30144778)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | イネ / 窒素転流 / 穂 / 免疫組織学的解析 / NADH-グルタミン酸合成酵素 / グルタミン酸合成 / 登熟 / シンク-ソース |
研究概要 |
炭素と窒素の接点に位置するグルタミン合成酵素(GS)とグルタミン酸合成酵素(GOGAT)には、光呼吸窒素代謝系で主に機能しているGS2とFd-GOGAT他に、まだ機能が解明されていないGS1とNADH-GOGATの分子種がある。本年度は、イネのNADH-GOGATの機能を解明することを主目的とし、免疫組織学的な解析を行い、以下の成果を得た。 NADH-GOGATタンパク質は、未熟な葉身と玄米に多く発現していたことから、各々をパラフィン包埋し横断切片を作成後、抗体染色を行って組織内分布を調べた。その結果、未熟葉身では大維管束と小維管束に分布しており、維管束組織内では篩部および木部柔細胞とメストム鞘細胞に局在していた。一方、玄米では背部維管束組織の篩部および木部柔細胞、珠心突起細胞、珠心表皮細胞、およびアリューロン細胞にNADH-GOGAT抗原の強いシグナルが認められた。これらの細胞群は、通導組織と原形質連絡で結ばれている物質の流路に相当していることから、若い組織へ主にグルタミンの形態で輸送されてきた窒素を再利用する初期過程において、NADH-GOGATが極めて重要な機能を果たしていることが、非常に強く示唆される。これに対し、Fd-GOGATは、プラスチドの発達している葉身の葉肉細胞や玄米果皮の横細胞に主に存在しており、NADH-GOGATとは全く異なる組織分布を示し、機能分担をしていることが示唆された。
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