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光化学系IIにおける光傷害の分子機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05266221
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関理化学研究所

研究代表者

小野 高明  理化学研究所, 太陽光エネルギー科学研究グループ, 副主任研究員 (10175268)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード光化学系II / 光傷害 / 電子伝達活性阻害剤 / 活性酸系 / 熱発光 / Mn-クラスター
研究概要

系II還元側:約10種類の電子伝達阻害剤について、その光傷害に対する効果を調べた。DCMUまたは、Atrazineの添加により光傷害による光化学系II電子伝達活性阻害の抑制が見られた。しかし、その他の大部分の電子伝達阻害剤は光傷害に対して、むしろ促進効果を示した。一方、活性酸素消去剤である、ヒスチジン、DABCO、Propyl Gallate、カタラーゼ、SODが存在しても光傷害にはほとんど影響を与えなかった。
DCMUはpH6.5でトリプシン処理した系II膜では光傷害抑制効果を示さなかった。この結果は光傷害を抑制する為に、DCMUはQ_B-サイトへ結合している必要である事を示していた。また、抑制効果は好気条件下での光傷害に対する場合よりも大きかった。以上の結果より、DCMU、Atrazineが示す光傷害による活性阻害に対する保護効果は、Q_B-サイトに結合したこれらの阻害剤がQ_Aに直接影響する事によりQ_Aの機能阻害を抑制する事によると推定した。
系II酸化側:Mn-クラスターを失った光化学系II酸化側における、光傷害部位の1つである熱発光A_T-バンド成分の損傷機構について検討した。強光照射によるA_T-バンド阻害はDCMUにより著しく抑制された。A_T-バンド阻害には酸素の存在が必要であり、嫌気条件下では阻害が起こらなかった。SODは強光照射によるA_T-バンド阻害に対しても抑制効果を示したが、その程度は弱光阻害の場合と比較して小さかった。以上の結果は系II酸化側の光傷害過程にO_2^-が重要な役割をはたしている事を示唆している。O_2^-はQ_B-サイトにおいて^3O_2が1電子還元を受けて生成する、とすると実験結果を矛盾なく説明できる。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ono,T: "Flash induced XANES spectroscopy for Ca-depleted Mn-cluster in photosynthetic O_2-evolving enzyme" FEBS Lett.330. 28-30 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Noguchi,T.: "Temperature dependence of the S_1-to-S_2 transition in the oxygen evolving complex of photosystem 11 studied by FTIR spectroscopy" Biochim.Biophys.Acta. 1143. 333-336 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Kusunoki,M: "Manganese K-edge absoption spectra of the cyclic Koks's S-state in the photosynthetic O_2-evolving enzyme." Photosynthesis Research. 38. 331-339 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Ono,T: "Mn K-edge XANES spectroscopy of photosynthetic water oxidation enzyme in the S_0-,S_1-,S_2-and S_3-states induced by flash excitat" Jpn.J.Appl.Phys.32. 530-532 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2019-02-28  

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