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能動的感覚統合に基づく概念形成過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05267212
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

舘 〓  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50236535)

研究分担者 前田 太郎  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (00260521)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード感覚統合 / アクティブタッチ / 随意運動 / 空間知覚 / 視覚性到達実験 / 神経回路網モデル / 脳の適応機能 / 座標変換
研究概要

運動を伴う感覚統合過程の可塑性と学習機能に関しては,従来心理学において反転眼鏡等による適応実験に代表される残効現象などによって多くの研究がなされているが,本来,運動を伴う空間的な知覚を成立させるためには,視覚や四肢の自己受容感覚のみならず自分自身の位置や姿勢といったものを常時反映させる必要がある.生理学的には脳内においてこうした各種感覚器からの入力が常時統合されている部位としては頭頂連合野が挙げられており,上頭頂小葉の破壊により運動性の位置知覚,下頭頂小葉の破壊により視覚性の位置知覚の統合が,阻害される傾向が知られている.この知見から,脳における位置の感覚統合においては各感覚座標系から他の座標系への一方向性の変換機構が独立に存在する可能性が示唆される.そこで,本研究の初年度にあたる今年度は,この視覚性到達実験をもとに能動的知覚過程の基礎となる空間位置知覚において視覚と上肢固有受容感覚の静的な位置知覚の統合過程の独立性を,被験者を用いた心理物理実験によって検証した.まず,上肢位置のビジュアルフィードバック無しの条件下で上記実験と同様の視覚性到達実験を行ったところ,上肢先端の到達点は奥行方向へのアンダーシュートの傾向を示した.この実験に対し,位置の調節対象を入れ替えた課題である固有受容感覚性のターゲットに対して注視点を定位する実験を考えた場合,同一の感覚統合過程によれば注視の定位点は逆のオーバーシュート傾向を示すものと予想されるが,実際にはアンダーシュート傾向を示す.これらの実験結果から,2つの実験課題において用いられた感覚統合過程は自覚的には同一の感覚統合でありながら異なる処理系によって達成されているものと考えられる.

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Susumu Tachi: "Evaluation Experiments of Tele-Existence Manipulation System" Proceedings of the ICAT'93. 17-26 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Susumu Tachi: "Experimental Evaluation of Tele-Existence Manipulation System" Proceedings of the 1993 JSME. 110-115 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Susumu Tachi: "Measurement and Control in Virtual Reality and Tele-Existence" Proceedings of the ISMCR'93. Ps.I-1-Ps.I-6 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Taro Maeda: "Sensory Integration for Space Perception Based on Scalar Learning Rule" Proceedings of the 1993 IJCNN. 1317-1320 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 前田 太郎: "位置感覚と視覚の統合による感覚運動制御" 電子情報通信学会誌. 76-11. 1144-1149 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 前田 太郎: "上肢位置感覚による空間知覚特性" 第13回バイオメカニズムシンポジウム前刷. 139-150 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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