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環境とのやりとりにより運動制御を獲得するニューラルネットワーク

研究課題

研究課題/領域番号 05267215
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

岡部 洋一  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50011169)

研究分担者 北川 学  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (30110711)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードニューラルネットワーク / モデレーショニズム / 教師なし学習 / 心理物理実験 / 反射弓
研究概要

本年度は,モデレーショニズムの検証とそれに基づいた学習アルゴリズムの提案,計算機シミュレーションによる検討を行った.まず,ワークステーションを利用した人工的な環境を作り,2人の人間がそれに如何に順応していくかを調べた.この心理物理実験は,多層神経回路に対して有効な学習アルゴリズムの手がかりを与える.ここで,環境は人間の指の動きに従って,振動刺激を与えるものであり,人間と環境はシリアルに繋がれたループをなす系を形成する.結果として,各々の人間はその出力をモデレートにするものの,全体としては意味のある系を形成しなかった.このことは,回路網全体を統括する評価関数の存在を示唆している.
その結果を踏まえて,回路網の入出力を評価関数とする教師なし学習アルゴリズムを提案した.これは,システムの安定状態での評価関数を最小化する単純なものであるが,変動する環境には適応するが,変動しない環境には適応しないと言う注目すべき性質を持つ.変動しない環境は,人工腕の針が全く動かないことに対応する.このことは,動かない針を避ける必要はない意味で現実的である.シミュレーションでは,3層神経回路を含む人工腕と2つの状態を持つ人工腕を取り上げ,反射弓の形成を試みた.これらの結果から,環境の変動の効果,多層神経回路での動作が理論通りであり,反射弓を形成できることが確認できた.また,2つの状態を持つ人工腕のような多層回路の非線形性を要求する課題に対しても,本アルゴリズムが有効に機能することが確認できた.本アルゴリズムは,環境に特別な教師としての機能がない場合に,運動パターンの生成が可能な学習法として機能しており,モデレーショニズムの概念の妥当性と有効性を示している.

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] P.A.Estevez,et.al: "Max-Min Propagation Nets:Learning by Delta Rule for the Chebyshev Norm" Proc.on IJCNN'93 Nagoya. 1. 524-527 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] T.Kouhara,et.al: "Learning Algorithm Based on Moderationism for Multi-layer Neural Networks" Proc.on IJCNN'93 Nagoya. 1. 487-490 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 甲原隆矢 他: "モデレーショニズムに基づく多層神経回路網の学習法" 1993年電子情報通信学会秋季全国大会講演予稿集. D. 6-17 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 岡部洋一 他: "自然・社会現象に学ぶコンピュータサイエンス:柔らかい情報処理" 共立出版, 38(31-68) (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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