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前頭連合野の作業記憶における視空間位置の表現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05267227
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

船橋 新太郎  京都大学, 総合人間学部, 助教授 (00145830)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードサル / 前頭連合野 / 作業記憶 / 単一ニューロン活動記録 / 記憶関連ニューロン活動 / 大脳皮質
研究概要

2頭のアカゲザルに、リーチング運動を使った2種類の遅延反応課題(遅延リーチング課題と遅延連続リーチング課題)を訓練した。遅延連続リーチング課題では、2ヶ所に視覚刺激が0.5秒づつ順次呈示された後3〜5秒の遅延期間に入り、遅延の終了後刺激の呈示順序と同じ順序で反応キーを押すと報酬が得られる。遅延リーチング課題では、1ヶ所に刺激が呈示され、遅延終了後その位置の反応キーを押すと報酬が得られる。サルが両課題を充分に学習した後、単一ニューロン活動の記録を行った。現在までに230個の単一ニューロン活動を前頭連合野の主溝とその周辺部から記録した。なかでも遅延期間中に生じるニューロン活動は、作業記憶の重要な要素である情報の能動的な保持機構を反映している。そこで、遅延期間活動を分析することにより、複数位置の同時作業記憶機構と、刺激の呈示順序が作業記憶に及ぼす影響を明らかにしようと考えた。その結果、手がかりとして呈示される視覚刺激が視野内のある位置に呈示されると遅延期間活動を生じる位置依存性ニューロン、視覚刺激がある位置の組み合わせで呈示されると遅延期間活動を生じる組み合わせ依存性ニューロン、呈示される2つの視覚刺激の相対的な位置関係に応じて遅延期間活動を生じる相対位置依存性ニューロンなどが見いだされた。また、位置依存性ニューロンや組み合わせ依存性ニューロンでは、多くが刺激の呈示順序にも依存した活動を示した。このように、前頭連合野の個々のニューロンには、比較的単純な情報を保持するものから、いくつかの情報が組み合わされた複雑な情報を保持するものまで、様々なものが存在することが明らかになった。今後、このようなニューロン活動の組み合わせにより、前頭連合野はどのようにして複数の刺激位置とその呈示順序を保持するのか、空間位置は前頭連合野内でどのように表現されているのかを考察する計画である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 船橋新太郎: "Dorsolateral prefrontal lesions and oculomotor delayed-response performance:evidence for mnemonic scotomas." Journal of Neuroscience. 13. 1479-1497 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 船橋新太郎: "Saccade-related activity in the primate prefrontal cortex and its role in working memory processes." Biomedical Research. 14. 85-88 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 船橋新太郎: "Prefrontal neuronal activity in rhesus monkeys performing a delayed anti-saccade task." Nature. 365. 753-756 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 船橋新太郎: "Delay-related activity in the primate prefrontal cortex during sequential reaching task with delay." Neuroscience Research. 18. 171-175 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 船橋新太郎: "ワーキング・メモリー" 神経研究の進歩. 37. 44-55 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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