研究課題/領域番号 |
05267236
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
安井 湘三 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (50132741)
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研究分担者 |
古川 徹生 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (50219101)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 網膜 / 水平細胞 / シナプス / 可塑性 / グルタミン酸 / サイクリックGMP / NO / 2-アミノ-4-フォスフォノ酢酸 |
研究概要 |
本研究は、網膜においてグルタミン酸を伝達物質とする錐体視細胞→H1型水平細胞のシナプス伝達に関するものである。定説ではこのシナプス機構はチャンネル型の興奮性であるが、これは長波長感受性錐体からのシナプスには正しいが、短波長系統についてはAPBをアゴニストとするコンダクタンス減少型かつ極性反転型のものであることを、本研究代表者らはこれまで示してきた。本研究の重点課題は、問題の短波長系のシナプスのもつ機能、並びにその分子機構に関するもので、本年度は以下の成果を得た。まず、このシナプス伝達は暗順応で可逆的に阻害され、阻害場所はAPBと同様にpost-synapticであることを入力抵抗の測定により明かにした。次に、このシナプスが水平細胞の受容野サイズの制御に重要な役割を果たしていることが示唆された。すなわち、受容野の中心または周辺に限定した光刺激を用いた実験を行ったところ、青/緑光、明順応あるいはAPBにより受容野は狭く、赤光では広くなった。この波長と順応状態に依存した機能は、短波長系のシナプスがもつ電気的特性と水平細胞層のケーブルモデルより説明可能であり、定量的な解析をこれについて現在行っている。分子機構については、APBレセプターからチャンネル開閉に至る経路に、PDE→cGMPおよびNO→GC→_CGMPを含む代謝型であることが、nitroprussideやcGMPの外部投与実験の結果から示唆された。
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