研究課題/領域番号 |
05268204
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
柏木 敬子 千葉大学, 薬学部, 助手 (80169424)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1993年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ポリアミン / ストレス応答 / プトレスシン / オルニチン脱炭酸酵素 / RNase III / アンチポーター / オルニチン |
研究概要 |
1.大腸菌に存在するポリアミン輸送系3種のうちの1つはプトレスシンの排出に関与するpotE蛋白質である。この蛋白質をコードする遺伝子は、誘導性オルニチン脱炭酸酵素(iODC)遺伝子と共にspeF-potEオペロンを構成している。環境が酸性になるとこのオペロンの発現が活性化され、iODCによりオルニチンからプトレスシンを合成し、potE蛋白質の持つオルニチン・プトレスシンアンチポーター活性により、プトレスシンを排出して環境を中性化する。このオペロンの上流領域とβ-ガラクトシダーゼ遺伝子をつないだプラスミドを作製し、これをレポーター遺伝子としてこのオペロンの活性化因子のクローニングを試みた。その結果、RNase III遺伝子が分離され、このオペロンの誘導にはRNase IIIによるmRNAの5'-非翻訳領域の切断が関与しており、少なくとも活性化の一部は翻訳レベルで起こることが明らかとなった。目下、転写レベルで働く活性化因子の遺伝子をクローニング中である。 2.potE蛋白質は分子量46kDaで、12ヶ所の膜貫通部位を有する膜貫通蛋白質であり、オルニチン・プトレスシンアンチポーター活性によるプトレスシン排出にはエネルギーを必要としなかった。この蛋白質はプトレスシン排出活性に加え、プロトン駆動力をエネルギー源としてプトレスシンの取り込み活性も有することが明らかとなった。現在、排出と取り込みが同じ活性中心で触媒されているかどうかsite-directed mutagenesisの手法を用い解析中である。
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