研究課題/領域番号 |
05268213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三谷 啓志 東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (70181922)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ストレス蛋白質 / HSP70 / HSC70 / 魚類 / 熱耐性 / メダカ |
研究概要 |
変温動物から恒温動物への移行は、脊椎動物の進化におけるもっとも大きな変化の一つであり、両者の差は体細胞より得られた培養細胞においても増殖温度域の差として反映されていることが知られている。 我々は、生息温度が大きく異なる2種類のメダカを用いて細胞レベルでの温度感受性を比較した。熱帯のインドネシア・スラヴェシ島に生息するセレベスメダカからの培養細胞株の樹立は、27-37度のどの温度でも可能であったがニホンメダカからは、37度での培養細胞は得られなかった。また、同じ培養温度で得られた培養細胞でも、セレベスメダカはニホンメダカと比較して熱耐性が強かった。これらは、培養細胞が個体レベルでの熱感受性を反映していることを示唆している。さらに、ストレスタンパク質の熱による誘導を両者で比較したところ、HSP90とHSP70について熱感受性と相関のある誘導パターンが認められた。恒常的に発現しているHSC70の量はニホンメダカ細胞とセレベスメダカ細胞とで違いは認められなかったが、誘導の域値はニホンメダカが低く、両細胞ともHSP70の発現誘導の域値はHSC70のそれより高かった。HSP70の誘導量は、ニホンメダカでは顕著であったが、セレベスメダカでは弱かった。これは、ニホンメダカがセレベスメダカに比べ、より低温域に適応しており、高温度域ではHSPの機能に依存していることを示すものと思われる。熱処理による熱耐性の誘導はHCS70とHSP70の両者が元のレベルに戻った24時間後でも認められたことからHSP70ファミリータンパク質の量的な上昇が継続することは熱耐性の獲得に必須のものではないが、熱感受性との相関から、これらが熱感受性に何らかの機能を果たしていると考えられた。メダカ胚にHSP遺伝子を導入し、その生物学的機能を個体レベルで検証するため、現在マイクロインジェクション法によるトランスジェニックメダカの実験系を検討している。
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