• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

温度ストレス下での細菌鞭毛形成の制御機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05268226
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関広島大学

研究代表者

沓掛 和弘  広島大学, 生物生産学部, 助教授 (90143362)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードストレス応答 / 細菌鞭毛 / 転写調節 / 形態形成 / 蛋白質輸送
研究概要

サルモネラにおける鞭毛形成制御のストレス応答機構について2つの異なる観点から解析を行った。
1.鞭毛遺伝子発現のストレス応答機構:鞭毛形成は温度ストレスをはじめとした種々の環境刺激によって大きな影響を受ける。鞭毛レギュロンの環境刺激に対する受容はマスターオペロンであるflhDCオペロンによって行われると考えられる。このオペロンの転写解析を行った結果、このオペロンの転写はグルコース応答に関与するCRPおよび熱・浸透圧応答に関与するH-NS蛋白質によって正の制御を受けることが明らかになった。転写開始点を決定したところ、このオペロンには4つの異なる制御(H-NS依存性、CRP抑制性、CRP依存性、構成的)を受ける転写が存在することが判明し、これらがそれぞれ異なるストレスに応答するものと推定された。
2.鞭毛形成過程におけるストレス蛋白質の役割:鞭毛形成過程には細胞質内で合成された蛋白質が分子集合の場まで輸送されることが必須であり,この過程にはシャペロンやアシャーとよばれるストレス蛋白質が関与しているものと考えられる。鞭毛繊維構成蛋白質フラジェリンの輸送は、fliS突然変異により著しく阻害され、fliD突然変異により著しく促進されることが判明した。また、フラジェリン遺伝子の突然変異によりその輸送のfliS依存性が変化したものが単離されたことから、フラジェリンはFliS蛋白質と細胞内で相互作用している可能性が高くなった。一方、flgN突然変異体では繊維-フック連結蛋白質HAP3の輸送が著しく阻害されていることが判明した。以上の結果は、FliSがフラジェリン、FlgNがHAP3にそれぞれ特異的なシャペロンであることを強く示唆している。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yokoseki,T.: "Functinal analysis of the flagellar cap operon of Salmonella typhimurium." Japanese Journal of Genetics(Abstract). 68. 424 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Iyoda,S.: "Functional dissection of FlgM protein,an anti-sigma factor specific for flagellar regulon of Salmonella typhimurium." Japanese Journal of Genetics(Abstract). 68. 424 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Kutsukake,K.: "Isolation and characterization of bypath mutants in flagellar morphogenesis of Salmonella typhimurium." Japanese Journal of Genetics(Abstract). 68. 425 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Kutsukake,K.: "Nucleotide sequence of the flgD gene of Salmonella typhimurium which is essential for flagellar hook formation." Biochimica et Biophysica Acta. (印刷中). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Kutsukake,K.: "Sequence analysis of the flgA gene and its adjacent region in Salmonella typhimurium,and identification of another flagellar gene,flgN." Gene. (印刷中). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Kutsukake,K.: "Excretion of the anti-sigma factor through flagellar structure which couples the flagellar gene expression with flagellar assembly in Salmonella typhimurium." Molecular General Genetics. (印刷中). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi