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高等植物細胞における分子シャペロンの構造と役割

研究課題

研究課題/領域番号 05268241
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

西村 幹夫  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (80093061)

研究分担者 林 誠  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (50212155)
西村 いくこ  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (00241232)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード分子シャペロン / シャペロン60 / 熱ショックタンパク質70 / クロロプラスト / タンパク質の膜透過 / フェレドキシン-NADP^+レダクターゼ
研究概要

本研究は高等植物細胞のオルガネラに局在する分子シャペロンの構造と機能を解析することにより、これらタンパク質による植物細胞のストレス防御系を明らかにすることを目指してしる。本年度はクロロプラストに局在する分子シャペロン、特にシャペロン60(Cpn60)と熱ショックタンパク質70(Hsp70)を取りあげ、タンパク質のクロロプラスト膜の透過、アセンブリーにおけるこれら分子シャペロンの役割を解析した。クロロプラストタンパク質としてはフェレドキシン-NADP^+レダクターゼ(FNR)、フェレドキシン、Rubisco小サブユニット等のcDNAをin vitroで翻訳転写させ、これらの産物をエンドウ葉より調製した無傷クロロプラストに取り込ませた。取り込みの効率はFNRが一番高い結果を与えたので、以後の実験はFNRの輸送系を中心に行った。取り込まれたFNRの前駆体はプロセシングをうけて成熟型のFNRに変換する。この新たにクロロプラストに導入されたFNRとHsp70の相互作用を解析するため、Hsp70特異抗体による免疫沈降を試みた。この結果、導入されたFNRの一部はATPレベルが低い場合にのみHsp70の特異抗体により沈降し、ATPを添加すると沈降は見られなかった。このことから、新たに導入されたFNRはATP濃度が低い条件下においてHsp70と相互作用していることが初めて明らかになった。Cpn60の特異抗体を用いた免疫沈降実験からも同様のFNRの沈降がみられたことから、新たに導入されたFNRはCpn60とも相互作用していることが判明した。これらの分子シャペロンのFNRとの結合は時間に伴って変化し、Hsp70特異抗体によって免疫沈降されるFNRは輸送の初期に一過性であるのに対し、Cpn60抗体ではその後にFNRが沈降された。この結果はFNRはまずHsp70に相互作用し、その後Cpn60と結合することを示唆している。以上の研究により、これら分子シャペロンが新たにクロロプラストに導入されたタンパク質と相互作用していることを初めて明らかにした。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tsugeki,R.: "Interaction of homologues of Hsp 70 and Cpn 60 with ferredoxin‐NADP^+ reductase upon its import into chloroplasts." FEBS Lettes. 320. 198-202 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Strzalka,K.: "Heat shock induces synthesis of plastid‐associated Hsp 70 in etiolated and greening pumpkin cotyledons." Folia Histochem.Cytobiol.32. 45-49 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 槻木竜二: "プラスチッドの分化と分子シャペロン" 植物細胞工学. 5. 387-392 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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