研究課題/領域番号 |
05269103
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
西本 毅治 九州大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10037426)
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研究分担者 |
岡崎 恒子 名古屋大学, 理学部, 教授 (10022584)
池田 穣衛 東海大学, 総合医学研究所, 教授 (50266467)
井川 洋二 東京医科歯科大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40085618)
桂 勲 国立遺伝学研究所, 遺伝情報研究センター, 教授 (00107690)
東江 昭夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90029249)
柳田 充弘 京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (80025428)
関口 睦夫 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (00037342)
登田 隆 京都大学, 理学部, 講師 (50197894)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
91,900千円 (直接経費: 91,900千円)
1996年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1995年度: 23,000千円 (直接経費: 23,000千円)
1994年度: 34,600千円 (直接経費: 34,600千円)
1993年度: 31,300千円 (直接経費: 31,300千円)
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キーワード | G0 / G1 / DNA複製 / M期 / MAPキナーゼ / サイクリン / cdc2 / ユビキチン / Gタンパク / コビキチン / 細胞周期 / 染色体分配 / G2 / M / ライセンス因子 / プロテアソーム |
研究概要 |
重点研究「細胞周期制御のネットワーク」は平成2年から4年まで続いた「染色体構造と挙動の分子生物学的アプローチ」の研究成果をふまえ、染色体構造の動的変動を制御する細胞周期の制御機構を分子のレベルで研究するために発足した。発足した当時はサイクリンとccc2がMPFを構成すると言うが大きな発見があり、細胞周期の分子レベルの解析がまさにスタートしたばかりであった。その後の細胞周期研究の発展はめをみはるものがる。本重点研究はいまから言うと古典的な従来の細胞周期の概念に従い、G0/G1,G1/S,G2/M移行期に焦点をあわせ研究班を三つ組織したが、夫々の班での研究は他の班の研究に相互に重なりいずれとも言えない状況になってきた。本重点での研究のトピックスは、細胞周期自体についてはG0期からS期への移行期における分子機構、DNA複製とM期開始の協約そしてM期からの脱出があげられ、将来の細胞周期研究の萌芽としてGタンパク、多細胞体と細胞周期との相関の分子機構があげられる。 細胞周期研究の究極の目的は生物とは何かを解明することであろうが、社会的には細胞周期の研究は癌の研究と密接に関連している。癌は正常な細胞が或る日、突然に変異を起こすことから始まる。如何に細胞がこの突然変異を抑制しているかを研究することはそのまま細胞周期の制御機構の研究につながる。一方、MPFは発生初期の卵成熟に必須なものであり発生学のこれまでの大きな課題の一つであった。そして、多細胞生物を材料とする癌研究と発生学を結び付けたのが酵母の遺伝学である。生物現象は物質と物質の相互作用であるが複雑に錯綜する因子をネットワークの中の一因子として把握するには遺伝学の助けがいる。現在の細胞周期研究の面白さと重要性はまさに、癌研究者、発生学者、酵母遺伝学者が一つの土表で討論するところにある。そして、生物学の基本的な概念として細胞周期はいまや定着しつつある。
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