研究課題/領域番号 |
05270102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
内海 博司 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (20025646)
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研究分担者 |
山本 和生 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20093536)
二階堂 修 金沢大学, 薬学部, 教授 (60019669)
松影 昭夫 愛知県がんセンター研究所, 生物学部, 部長 (90019571)
葛西 宏 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (40152615)
石崎 寛治 愛知県がんセンター研究所, 放射線部, 部長 (70111987)
宮越 順二 京都大学, 医学部, 講師 (70121572)
八木 孝司 京都大学, 医学部, 助教授 (80182301)
松永 司 金沢大学, 薬学部, 助手 (60192340)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
116,800千円 (直接経費: 116,800千円)
1995年度: 40,000千円 (直接経費: 40,000千円)
1994年度: 41,800千円 (直接経費: 41,800千円)
1993年度: 35,000千円 (直接経費: 35,000千円)
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キーワード | カフェイン / 8-ハイドロオキシグアニン / (6-4)光産物 / DNAポリメラーゼα / RCNA / p53欠損 / hMSH3 / 8-ヒドロキシグアニン(oh8Gua) / p53欠損細胞 / PCNA / PCNAとXPAタンパク質との相互作用 / 8-ヒドロキシングアニン(oh8Gua) / interstrand cross-links / PCNAとXPACタンパク質との相互作用 / 8-ヒドロキシグアニン(oh^8Gua) / XPE-BF |
研究概要 |
内海は、液体保持回復を担う物質の同定を試み、それがMW1000以下の小さな物質である事をみつけた。また、カフェイン添加でX線の生存率が増加する放射線感受性変異細胞を分離した。そして、DNAインターストランド架橋による細胞死をカフェインが特異的に蘇生させていることを見いだした。石崎は、p53欠損マウスの繊維芽細胞ではUVやX線に対する感受性は正常であるが、UVによる姉妹染色分体交換(SCE)の頻度が有意に高く、UV照射によるS期の抑制が小さい事を明らかにした。葛西は、活性酸素による酸化的DNA障害8-ハイドロオキシグアニンの修復酵素活性が酸化ストレスにより高まる事を見いだした。また、他の種々な酸化的DNA障害として、2-ハイドロキシアデニン、グリオキサールが生じる事を見いだし、新しい突然変異の機横が予想された。実際、2-ハイドロキシアデニンは、TまたはCと塩基対を形成する事により、AT→GC変異とCG→TA変異を起こす可能性を示唆した。松影は、ショウジョウバエのDNApolαやPCNA遺伝子など多数の複製関連遺伝子の転写を制御する共通の配列DREを見い出し、DREFのcDNAと遺伝子のクローニングを成功させた。更に、成体眼原基でDREFを特所的に発現する遺伝子導入ハエを作成したところ、分化が抑制され、異常なDNA複製が誘導されることを見いだした。このことは、DREFが細胞増殖における中心的な制御因子であることを示唆している。二階堂は、ヒト細胞抽出液中からUV損傷DNA結合蛋白質を分離同定し、それがウラシルDNAグリコシラーゼと高い相同性を持つ事をみつけた。宮越は、p53遺伝子を欠失したヒト由来骨肉腫細胞に正常p53遺伝子を導入し、放射線感受性化されることを示した。山本は、活性酸素損傷の中にGC→CGトランスバ-ジョンの原因となる未知の損傷のある事を示した。三谷は、魚類細胞でピリミジンダイマーおよび(6-4)光産物を修復する光回復が、UVA、可視光、過酸化水素により転写レベルあるいは転写後のレベルで誘導される事を明らかにした。河野は、ショウジョウバエXPA蛋白の発現を特異的抗体を用いた免疫組織科学的手法により調べ、特に中枢神経系や筋肉で強く発現している事を示した。池島はヒトMutSホモログの一つであるhMSH3遺伝子の発現が一部の造血器腫瘍で顕著に減少していることを見い出し、この遺伝子が発がんに関与している可能性を示した。また、hMSH3遺伝子のゲノム構造を明らかにし変異解析を可能にした。藤原はD群XP患者の変異について解析した。内田は、PARP遺伝子欠損ショウジョウバエを樹立し、それが致死性になる事を明かにした。村上は、DNAポリメラーゼαがチェックポイントセンサーの働きをし、cdsl+はこれと相互作用し、DNA合成中のM期への進入を阻止している事を示唆した。
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