研究課題/領域番号 |
05271103
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
野澤 義則 (野沢 義則) 岐阜大学, 医学部, 教授 (10021362)
|
研究分担者 |
松本 邦広 (松本 邦弘) 名古屋大学, 理学部, 教授 (70116375)
石橋 貞彦 広島大学, 医学部, 教授 (90012616)
中野 明彦 東京大学, 理学部, 助教授 (90142140)
成宮 周 京都大学, 医学部, 教授 (70144350)
高井 義美 大阪大学, 医学部, 教授 (60093514)
山本 正幸 東京大学, 大学院理系, 教授 (40114706)
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
174,800千円 (直接経費: 174,800千円)
1995年度: 57,000千円 (直接経費: 57,000千円)
1994年度: 58,000千円 (直接経費: 58,000千円)
1993年度: 59,800千円 (直接経費: 59,800千円)
|
キーワード | 低分子量GTP結合蛋白質 / 細胞内小胞輸送 / ADPリボシル化 / リン酸化 / 情報伝達 / 酵母 |
研究概要 |
(1)HL-60細胞膜結合性ホスホリパーゼD(PLD)の活性化にRhoAが関与し、PKCとともに相乗的に活性化することを示した。また、RBL細胞ではC.di fficile毒素BとC3毒素を用いて、PLDの活性化にCdc42の関与を示した。さらに、PLDの遺伝子をラットからクローニングし、ARF依存性PLDlのスプライシングバリアントを明らかにした(野澤)。(2)Rabphilin-3Aがanchoring蛋白質を介してsynaptic vesicleに結合することを明らかにした。また、ホモログとしてDoc2を発見し、Ca^<2+>依存性に開口放出を制御していること、出芽酵母のRholの標的蛋白質がPKCl(C-キナーゼ)であることを明らかにした(高井)。(3)Rhoの標的蛋白質として、PKNとp160^<RPCK>及びrhophilin,rhotekinとcitronを同定した。PKNとp160^<RPCK>はGTP型Rhoにより活性化されることを示した(成宮)。(4)ラット精巣において、RhoAおよびRhoGDIの発現が加齢に伴い減少すること、精巣核のADP-リボシル化される20KDa蛋白をH3及び、H2Bヒストンと同定し、精巣成熟との関連性を示唆した(石橋)。(5)酵母のRasによるRaf-1キナーゼの活性化に関与する因子として14-3-3蛋白質を同定し、I型ホスファターゼがCDC42の下流に位置することを見出した。また、TGF-β情報伝達系に関与する新規MAPキナーゼキナーゼを同定した(松本)。(6)酵母の小胞体-ゴルジ体間輸送に必須な低分子量GTPaseのSarlpとE112Kを同定した。ESKlの産物は主に小胞体に局在する膜糖蛋白質であること、また、タバコのSAP1遺伝子が、酵母のSAR1欠失変異の致死性を相補することを示した(中野)。(7)ニワトリ多型核白血球のアルギニン特異的ADP-リボシル転移酵素のcDNAクローニングを行い、2つの異なるクローンを得た。アルギニンにADP-リボシル化を受けた蛋白質を検出する方法を確立し、アクチンのADP-リボシル化部位を28番目のアルギニンと決定した(下山)。(8)新規阻害剤CKB-1055はインスリン作用においてRasの下流シグナル系のS6キナーゼIIをμMオーダーで阻害するが、グリコーゲン代謝や細胞成長におけるインスリン類似活性があることを証明した(日高)。(9)Phospholipase A2の阻害剤(NDGA)が輸送小胞の形成以降のステップ、おそらく小胞とゴルジ膜との融合のステップをブロックすることにより、分泌を阻害することを示した。また、BrefeldinAはG蛋白質ARF/CTP変換を阻害することによって、コート蛋白質による輸送小胞の形成をブロックすることを明らかにした(池原)。(10)大腸菌の複製開始蛋白DnaAの温度感受性株では、鞭毛蛋白やチミジン能動輸送系などの遺伝子発現が著しく低下していること、酸性脂質のクラスター構造がDnaAのATPに対する親和性の低下に必要であることを明らかにした(関水)。
|