研究課題/領域番号 |
05272218
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤原 大美 大阪大学, 医学部, 助教授 (70116094)
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研究分担者 |
小杉 厚 新技術事業団, 研究者
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 免疫寛容 / 情報伝達 / ヘルパーT細胞 / 抗原提示細胞 / co-stimulatory signal / CD28分子 / IL-2 / IL-2レセプター |
研究概要 |
T細胞が活性化されるには、抗原提示細胞(APC)上で提示される抗原によってT細胞抗原レセプター(TCR)が刺激される(一次刺激)と共に、APCから二次刺激(co-stimulatory signal)が供給されることが必要である。従ってT細胞が抗原刺激を受けるとき、そのTCRが如何なる状況下で刺激されるかによりT細胞が活性化されたり、活性化されずに逆に不応答性(免疫寛容)が誘導されたりする。我々はこれまでクラスII MHC-disparateの組み合わせ(B6抗bm12応答系)で、B6レシピエントマウスを二次刺激伝達能を欠くbm12 B細胞で感作することにより、B6抗bm12免疫寛容が誘導されることを報告してきた。今回、この系における寛容誘導に於て、bm12B細胞はB6T細胞に如何なるシグナルを伝達しているのかについて解析し、以下の結果を得た。 (1)アロ(bm12)B細胞刺激によって、IL-2mRNAの発現はアロAPC刺激に対し著明に減少し、殆どnegligibleの程度であった。(2)一方、IFN-γmRNAの発現はAPC刺激時と同程度に誘導された。このことはTCR由来の刺激が入っていること、IL-2とIFN-γmRNA発現への二次刺激要求性の差異を示した。(3)IL-2が産生されないことに基づき、増殖反応は全く惹起されなかった。(4)アロB細胞刺激に際し、rIL-2を添加しても増殖反応は惹起されず、二次刺激の欠如は増殖に関与するIL-2産生以外の機構をも活性化できないことが示された。(5)即ち、アロB細胞刺激によってIL-2レセプター(IL-2R)の発現が誘導されないことがわかった。(6)アロB細胞刺激に際し、抗CD28mAbを添加し、二次刺激レセプター(CD28)を刺激することにより抗bm12T細胞のfull activationが回復した。
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