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基本転写因子の機能と転写制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 05273205
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

北嶋 繁孝  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (30186241)

研究分担者 千葉桜 拓  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (30227334)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1993年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード基本転写因子TFIIF / 転写開始 / mRNA伸長 / リン酸化 / PolII結合 / ハイブリッドIIF / DBPolF複合体
研究概要

我々は、これまでにヒト基本転写因子TFIIFのcDNAクローニングによる一次構造の解析、更にはdeletion mutantを用いたTFIIF活性ドメインの解析を行なってきた(Yonaha et al.NAR 21:273-279,1993)。当該年度において、次の点を明かにした。HeLa TFIIFをin vitroでアルカリフォスファターゼ処理すると、RAP74は、SDS-PAGE上、大腸菌で発現させたRAP74(r74)と同じsizeになり、RAP30には変化がなかった。この脱リン酸化型のIIFは、in vitro転写活性およびmRNA伸長促進活性が低下しており、これは、RNA polymeraseIIとの結合活性が低下するためであった。TFIIFは、large subunit(RAP74)とsmall subunit(RAP30)とからなるheteromerであるため、どちらのsubunitの脱リン酸化がこれらの効果をもたらすかを,nativeなサブユニットとrecombinantなサブユニットとをもちいて、それぞれ等モルの条件でハイブリットIIFを作製することで解析した。その転写開始活性は、nativeどうしのハイブリットが最も高い活性を示し、recombinant IIFは10-20%の低い活性であった。一方、nativeとrecombinantとのハイブリットであるn30/r74は、recombinant IIFと同レベルの低い活性であったが、r30/n74の組み合わせでは、native IIFに匹敵する効率良い活性が再構成された。また、minimal promoter sequenceと、TBP,IIB,IIF,PolIIで形成される転写開始複合体(DBPolF複合体)をnative gel electrophoresisで測定したところ、脱リン酸化IIFは、その形成能を低下させること、ハイブリットIIFのうちr30/n74は、n30/n74に相当する活性を示すがn30/r74はrIIF同様の低い活性しか示さなかった。これらの結果はsuboptimalな量のIIFで認められ、saturateした量では差がなかった。以上のことから、非修飾型IIFは、転写開始、mRNA伸長促進、DBPolF複合体形成の活性をもつが、その強さは、翻訳後修飾によって制御されることがわかった。特に、RAP74のリン酸化は、TFIIF活性をup-regulateすることがわかった。一方、RAP30はin vivoでリン酸化されているが、その意義については明かにできていない。しかしながら、rIIFも、飽和量を用いると十分なDBPolFをつくることから、RAP30のPolII結合にはその修飾は必須でないと考えられた(Kitajima,S.et al.manuscript in preparation.)。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Aso,T.et al: "Assignment of the human GTF2 gene to chromosome 19p13.3" Genomics. 16. 252-254 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Yonaha,M.et al: "Domain structure of a human general transcription initiation factor TFIIF" Nucleic Acids Research. 21. 273-279 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Aso,T.et al: "Characterization of cDNA for the large submit of the transcription initiation factor TFIIF" Nature. 355. 461-464 (1992)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Kobayashi,Y.et al: "Isolation and nucleotide sequence of α rat cDNA homologous to human RAP30" Nucleic Acids Research. 20. 1994 (1992)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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