研究概要 |
大腸菌に産製させた、112残基からなる塩基配列特異的DNA結合活性を持つIRF-2のDNA結合ドメインについて、主として均一^<15>Nラベル、均一^<15>N/^<13>Cラベルした試料を用いて、ほぼ全ての主鎖の^1H、^<15>Nおよび^<13>C核のシグナルの帰属を終了した。また、側鎖に関してもかなりの部分の^1H、^<15>Nおよび^<13>C核のシグナルの帰属を行った。 帰属に用いた主なスペクトルは、3次元^1H/^<15>N NOESY-HSQC,3次元^1H/^<15>N TOCSY-HSQC、^1H、^<15>Nおよび^<13>C核の3重共鳴3次元HNCA,HN(CO)CA、HNCO,HN(CA)CO,HBHA(CBCACO)NH,及び、HCACO、HCCH-COSY,HCCH-TOCSYなどである。これらのスペクトルを効率よく組み合わせる事によって、主鎖、側鎖の順に帰属を進めた。 得られた帰属を基に、3次元^1H/^<15>N NOESY-HSQC,3次元^1H/^<13>C NOESY-HSQCなどから水素原子核間の距離情報を、2次元^1H/^<15>N HMQC-Jから角度情報を収集し、simulated annealing distance geometory法による立体構造の計算を行った。 現在、まだ計算中であり立体構造決定にはまだ至っていないが、2次構造は決定された。その結果、IRF-2のDNA結合ドメインは4本のβストランドからなる反平行βシートと3本のαヘリックスからなることが判った。3本のαヘリックスともβシートの片側に折り畳まれている事も決定された。
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