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細胞分化および形態形成における細胞接着リガンド糖鎖の発現機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05274230
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関愛知県がんセンター

研究代表者

銭田 晃一  愛知県がんセンター, 研究所・病理学第二部, 研究員 (60211992)

研究分担者 神奈木 玲児  愛知県がんセンター, 研究所・病理学第二部, 部長 (80161389)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード糖転移酵素 / フコシルトランスフェラーゼ / アイソザイム / E-セレクチン / シアリルLe^x / シアリルLe^a
研究概要

シアリルLe^xおよびシアリルLe^aなどのE-セレクチンのリガンド糖鎖の発現を調節する因子としては、これらの糖鎖構造を合成する糖転移酵素の活性変化が重要である。これら糖鎖の合成にに関与する糖転移酵素は多数有るが、合成過程の最終段階に作用するとみられる酵素であるフコシルトランスフェラーゼが重要と考えられる。
遺伝子レベルでの研究によると、ヒトのalpha1→3フコシルトランスフェラーゼにはいくつかアイソザイムがあり、Fuc-TIIIやFuc-TIV(ELFTおよびELFT-Lとも呼ばれる)をはじめ、Fuc-TV、Fuc-TVIなど今までに少なくとも4種の酵素がクローニングされている。今のところFuc-TIIIがルイス型酵素に相当し、Fuc-TIVがミエロイド型酵素に相当すると考えられている。プラズマ型酵素はFuc-TVIであろうと考えられている。
我々は、ヒト癌細胞におけるalpha1→3フコシルトランスフェラーゼのmRNAレベルでの発現を、特異的プローブを用いてNorthern BlottingおよびPCR法で検索した。その結果、大腸癌、胃癌、肺癌などの上皮性癌細胞には、従来から上皮性細胞に発現する事が知られていたFuc-TIIIのほかに、しばしばFuc-TIVおよびFuc-TVIが発現されている事が判明した。癌細胞でのFuc-TIVおよびFuc-TVIの発現は、このアイソザイムの発現が、成人の上皮細胞では記載されておらず、胎児臓器の上皮細胞に存在するとされていることから、癌化に伴う異常発現である可能性が高い。癌細胞おけるFuc-TVIおよびFuc-TIVの発現は、もともと胎児の器官形成で正常に機能していたalpha1→3フコシルトランスフェラーゼのスイッチ機構が、癌化にともなって異常を来たした結果、もたらされている可能性がある。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Kaneko,T.,他: "Preparation of mouse-human chimeric antibody to fucosylated stage-specific embryonic antigen-1." J.Biochem.113. 114-117 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Yago,K.,他: "Immunoglobulin variable region sequences of two human monoclonal antibodies directed to an onco-developmental carbohydrate antigen,lactotetraosylceramide(LcOse_4Cer)." Mol.Immunol.30(16). 1481-1489 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Ohmori,K.,他: "A distinct type of sialyl Lewis X antigen defined by a novel mono-clonal antibody is selectively expressed on helper memory T cells." Blood. 82(9). 2797-2805 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Yago,K.,他: "Expression of alpha(1,3)-fucosyltransferases which synthesize sialyl Le^x and sialyl Le^a the carbohydrate ligands for E-and P-selectins,in human malignant cell lines." Cancer Res.53. 5559-5565 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Takada,A.,他: "Contribution of carbohydrate antigens sialyl Lewis A and sialyl Lewis Xto adhesion of human cancer cells to vascular endothelium." Cancer Res.53(2). 354-361 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 神奈木玲児: "糖鎖とELAM-1を介した細胞接着" 癌と化学療法. 20(3). 338-347 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 銭田晃一: "細胞接着活性糖鎖の合成に関与する糖転移酵素群“最新医学からのアプローチ:複合糖質"(神奈木玲児編)" メジカルビュー社、東京, 10 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 神奈木玲児: "第1章,糖鎖シグナルの認識と伝達,1.2,糖脂質の場合“グリコバイオロジー・シリーズ第3巻,細胞社会のグリコバイオロジー",永井克孝編)" 講談社,東京, 31 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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