研究課題/領域番号 |
05274231
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪府立母子保健総合医療センター・研究所 |
研究代表者 |
和田 芳直 大阪府立母子保健総合医療センター研究所, 代謝部門, 部長 (00250340)
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研究分担者 |
顧 建国 大阪府立母子保健総合医療センター研究所, 代謝部門, 研究員 (40260369)
平賀 定一 大阪府立母子保健総合医療センター研究所, 代謝部門, 研究員 (40250344)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | CDG症候群 / トランスフェリン / ドリコール / 質量分析 |
研究概要 |
これまでの研究からCDG症候群では糖蛋白質への糖鎖付加初期反応に異常があると考えた。また近親婚の兄弟例があることから常染色体劣性遺伝病であると推定され、酵素異常の仮定のもとに特にドリコール合成からオリゴ糖転移までの酵素群のうちドリコールキナーゼ・GlcNAc-1-P転移酵素・オリゴ糖転移酵素の3つに的を絞って研究を進めた。しかし、現在までのところ、我々の兄妹例から採取した線維芽細胞マイクロゾーム分画の酵素活性では有意の結果を得られていない。一方、尿中ドリコールの測定では患者では正常の3倍を越えるフリードリコールが排泄されており、ドリコール利用の障害という上記の仮定を支持する結果であったが、これについては対照検体数を増やしてここに得られた結果が有意かどうかを検証する必要があると考えている。 CDG症候群の症例はすべて言わば不完全型であることがその病因解析に困難をもたらしている。 本症の生化学的診断は血中トランスフェリンの等電点電気泳動によっていたが、病因推定の根拠となった質量分析による分子量測定を発展させて診断法として確立するために、従来の方法より温和なレーザーイオン化法を応用し、トランスフェリン分子種の糖鎖付加状態の構成パターンを抽出することができた。数ピコモルで分析できるその感度とともにCDG症候群の多様な電気泳動パターンあるいは臨床像からの亜型を整理するのに役立つものと考えている。
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