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アントシアニン生合成制御遺伝子C1のアブシジン酸による発現調節

研究課題

研究課題/領域番号 05276209
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関三重大学

研究代表者

服部 束穂  三重大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (10164865)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードC1 / ABA / トウモロコシ / アントシアニン / Zea mayz / プロトプラスト / 転写因子 / VP1
研究概要

トウモロコシ培養細胞プロトプラストのトランジェント発現系において、C1遺伝子の5'上流域と大腸菌β-グルクロニダーゼ(GUS)遺伝子との融合遺伝子(C1-GUS)の発現は、VP1-cDNA発現ベクターをコトランスフェクトさせることにより活性化される。またABAをプロトプラスト培養液に加えることによりABAによる活性化も観察できる。これまで、この様な発現系を用いて、C1遺伝子プロモーターのABAおよびVP1による転写制御に関わるシス配列(ABREおよびVPRE)を“loss of function"の実験により解析してきた。その結果、GT repeatとSph boxと呼ぶ2つの隣合って存在する配列を同定し、トランジエント発現系では、ABAによる制御にはこの両方の配列が必要なのに対して、VP1による活性化にはGT repeatは必須ではないということをすでに示している。
GT RepeatおよびSph boxの機能解析
GT repeatおよびSph boxの機能およびその塩基配列要求性を詳細に解析するために、“gain of function"の実験を、上述のトランジエント発現系を用いて行った。すなわち、GT repeatおよびSph boxの4回繰り返し配列それぞれをCaMV35Sの“minimal promoter"につないだGT_4TATAおよびSph_4TATA融合プロモーターを作製し、VP1あるいはABAによる活性化を調べた。その結果、GT_4TATAおよびSph_4TATAはどちらもABAによって活性化を受けなかった。一方、GT_4TATAについてはVP1による活性化も見られなかったが、Sph_4TATAはVP1によって10から20倍程度活性化された。この様な結果は、上述の“loss of function"の実験結果とよく一致しており、Sph boxがVP1との相互作用に十分な配列情報を持っているのに対し、GT repeatあるいはSph box単独ではABAの制御を受けることができないことを示している。GT repeatとSph boxを組み合わせたGT-SphTATAではVP1に依存したABAによる活性化が観察された。また、Sph box1個(SphTATA)ではVP1による活性化はほとんど見られなかったが、Sph boxの2回繰り返し(Sph_2TATA)はVP1によって7-8程度活性化された。Sph2TATAについて2塩基置換のscanning mutant seriesを作製し、Sph boxの塩基配列要求性を明らかにした。この様な解析の結果は、Sph boxに特異的に結合する因子の同定とクローン化を行うに当たって、重要な知見となることが期待される。また、Sph boxは、他の多くの種子特異的プロモーターに保存されており、トランスジェニック植物を用いた解析から、その重要性が指摘されているが、本研究でその機能が培養細胞プロトプラストのトランジエント発現系で解析ができるようになったことの意義は大きい。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hattori,T.et al.: "Sequence and functional analyses of the rice gene homologous to the maize Vp1" Plant Mol.Biol.(印刷中). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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