研究課題/領域番号 |
05277222
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
永渕 昭良 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所・生体情報研究系液性情報, 助手 (80218023)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 上皮組織 / 細胞間接着 / カドヘリン / カテニン / オクルーディン / アドヘレンス・ジャンクション / タイト・ジャンクション / 形態形成 |
研究概要 |
本研究では多細胞体制の形成・維持において重要な位置をしめる上皮組織の形成・維持機構を、細胞間接着機構の面から明らかにしようとしている。このような解析において分子レベルではカドヘリン-カテニン細胞接着複合体を中心に、また形態的には上皮細胞に特徴的に形成される、細胞間接着装置を中心に解析を進めている。本年度は3つの点について解析を進めた。 1)オクルーディンの同定。タイトジャンクションに局在する膜タンパク室オクルーディンの同定に成功した。cDNAの単離解析の結果この分子は膜を4回貫通する型の膜タンパク質であることが示された。この分子の解析はこれまで不明な点が多かったタイト・ジャンクションの機能や分子構築を知るための重要な糸口になると考えられる。 2)alphaカテニンの機能領域の解析。独自のカドヘリン-カテニン融合タンパク質を用いた解析系を用い、alphaカテニンの機能領域の解析を進めた。その結果、alphaカテニンは分子のアミノ末端側半分、カルボキシル末端側半分の少なくとも2つの領域で細胞骨格系と相互作用していることが明らかになった。この知見はカドヘリン-カテニン複合体と細胞骨格系との相互作用を解析するための手がかりになると考えられる。一方、この二つの細部骨格との相互作用のうち、分子のカルボキシル末端側半分を介したものはカドヘリンの細胞接着分子としての機能に必要であるが、アミノ末端側半分を介したものについては必要でないことも明らかにした。これらの結果はカドヘリンの接着機能調節と、細胞骨格との相互作用との関係がこれまで考えられてきたより複雑であることを示しており、この関係については現在解析を進めている。 3)抗alphaカテニン抵抗を用いた解析。alphaカテニンが発生が進むにつれ分化した神経系の組織での発現が減少または喪失してしまうことを明らかにした。
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