研究課題/領域番号 |
05278210
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
御園生 誠 東京大学, 工学部, 教授 (20011059)
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研究分担者 |
李 寛榮 東京大学, 工学部, 助手 (70222792)
奥原 敏夫 東京大学, 工学部, 助教授 (40133095)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ペロブスカイト / 窒素酸化物 / 直接分解 / 原子価制御 / 環境触媒 / 薄膜 |
研究概要 |
本年度は、(1)La_2CuO_4型ペロブスカイトのLaの部分を他元素で置換することによるNO直接分解活性の評価、及び(2)YBa_2Cu_3O_7型ペロブスカイト(YBC)によるNOの吸収特性及びNO分解活性の評価、の2点について研究を行なった。(1)については、触媒のLaをSrで交換した場合に最も高いNO分解活性が得られることを確認した。その中でも、特にLa_<1.5>Sr_<0.5>CuO_4がペロブスカイト触媒中で最も高い比活性を示した。また、触媒バルク中のCuの平均酸化数とNO直接分解反応活性は良い相関を示し、平均酸化数が2を越えると活性が急激に向上することが確認された。このことから、反応活性点はCu^<3+>に酸化されやすい触媒表面上の配位不飽和なCuで、このCuがCu^<2+> Cu^<3+>の酸化還元を起こすことにより反応が進行すること、さらに触媒バルク中のCu^<3+>が安定化されやすい触媒ほど表面にCu^<3+>が生成しやすいため、上記の酸化還元を起こしやすく、高い反応活性を示すことが明らかとなった。(2)については、YBCへのNO吸収条件を検討し、10日間水処理を施したのち、300℃、酸素存在下で吸収させると2mol-NO/mol-YBCと高い吸収を示すこと、また高い吸収能を発揮させるためには、水処理、比較的高い温度、適度な酸素ガスの共存が必要であることが明らかとなった。さらに、ゼオライト触媒であるCe-ZSM-5をYBCと混合することにより450℃程度の比較的低温でのNO分解活性が起こること、またCe-ZSM-5はNOの還元分解触媒として優れていることから触媒層をYBC+(Ce-ZSM-5)とCe-ZSM-5の2層にし、前者にNOを供給した後昇温して生成したガスを後者に還元ガス(プロピレン)とともに供給すると吸収NOを低温で高選択的にN_2に分解できることを明らかにした。
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