研究課題/領域番号 |
05278220
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
細見 正明 東京農工大学, 工学部, 助教授 (90132860)
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研究分担者 |
秋葉 道宏 島根大学, 農学部, 講師 (00159336)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1993年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | ヨシ / 湿地 / 河口域 / 汽水湖 / 創出 / 発芽 / 間隙水 / 生育 |
研究概要 |
本研究ではヨシを中心とした湿地を創出する技術を確立するための基礎的な検討として、ヨシ湿地が自然に形成されている沿岸域を対象にしてヨシ湿地を維持していくための環境条件を明らかにすることを目的とし、汽水域でヨシ原が成立可能となる環境条件を特にヨシの生育を疎外する因子である塩分濃度を中心に調査研究を行い、また同時に室内実験によるヨシの塩分耐性を調べ、調査結果との比較評価を行った。得られた結果は次の通り。 (1)土壌中の水の塩分濃度は気象条件などでかなり変動が激しいが、全体的傾向として土壌中の水のほうが表面水より塩分濃度が低く、かつ深部では短期的な時間変化はほとんどなかった。そのため、深いほうが塩分が低くなる場合もあった。ヨシ湿地の成立には土中塩分濃度及び水位が重要であり、塩分濃度については平均して1.5%程度以下が、望ましいことがわかった。 (2)生育したヨシの幼植物(苗)は塩分濃度が高いほど生育が悪くなり、生育が認められるのは1.5%までで、生存は2.0%まで認められた。また、2.3%では10日ほどで枯れるが、50日程度後に約1.2%へ塩分濃度を半減させると、根茎から芽がでて生育し、短期間なら根の部分は生存していることが分かった。 (3)河口・沿岸域においても何らかの形で土壌中に淡水が流入または滞留するような場所であれば、ヨシ湿地の創出が可能であることが示唆された。
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