研究課題/領域番号 |
05278227
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
寺島 泰 京都大学, 工学部, 教授 (50019717)
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研究分担者 |
清水 芳久 京都大学, 工学部, 助手 (20226260)
金谷 健 京都大学, 工学部, 助手 (60150158)
尾崎 博明 京都大学, 工学部, 助教授 (40135520)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 都市系廃棄物 / 焼却プラント排ガス / 微量有害物質 / 重金属 / 長期環境影響 / リスクアセスメント / 環境移動 / 蓄積 |
研究概要 |
本研究では、都市系廃棄物の処理・処分に伴って排ガス中に発生する蓄積性の微量有害物質(重金属、有機塩素化合物等)を対象として、長期環境影響の評価手法の構築・高度化を試みた。以下に、成果及び結論を示す。 1.排ガス中各種微量有害物質の環境中での移行を把握するために、その環境内主要移行経路の同定を行った。この結果、主要移行経路として、大気拡散のみならず、乾性・湿性沈着による地表面蓄積、風による土壌飛散・揮散、地表面流出、等のプロセスを考慮する必要があることが明らかとなった。 2.貴金属の環境中移動・蓄積を記述するための計算アルゴリズム及び数学的モデルを構築した。この際、数学的モデルに内在する不確実性を可能な限り減少させるために、パラメータの設定においては既存の科学的知見に内外の最新情報を調査して加えた。なお、難分解性の有機塩素化合物に関しては、数学的モデル化を実施するためのパラメータに関する科学的知見が十分に蓄積されていないことが明らかとなった。これに対処するために、熱脱離ユニットを利用して土壌・水環境中の微量有機物を濃縮して測定する方法の開発を検討した。この結果、これが効率的な濃縮・測定方法であることが明らかとなった。 3.吸気によるガス・粒子状物質の摂取、水・土壌経由の摂取及び暴露、等の経路を通じての環境リスクを評価するための計算アルゴリズムの作成を実施した。 4.上記1〜3で構築した数学モデルを、都市系廃棄物焼却炉排ガス中に多量に含まれ、かつその環境影響が懸念される重金属(水銀、鉛、銅、亜鉛)に対して適用した。この結果、土壌中に蓄積される水銀の長期的影響が無視できないことが示唆された。
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