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日本人青年女子のダイオキシン類による汚染レベルとその遺伝毒性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05278242
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

長山 淳哉  九州大学, 医療技術短期大学, 助教授 (90136466)

研究分担者 柳川 堯  九州大学, 理学部, 教授 (80029488)
飯田 隆雄  福岡県保健環境研究所, 生活化学課, 課長
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードダイオキシン / ダイベンゾフラン / コプラナーPCB_S / 姉妹染色分体交換 / 小核 / 遺伝毒性 / 日本人青年女子
研究概要

九大医療短大部の学生を中心として、40名の青年女子(平均年齢:20歳)から60〜80mlの採血を行うとともに、母乳哺育や食生活習慣などについてアンケート調査を行ない、以下のような研究結果が得られた。
1.血液全量当たりおよび脂肪重量当たりのダイオキシン、ダイベンゾフラン、コプラナーPCB_Sの濃度を2,3,7,8-ダイオキシンとしての濃度に換算すると、全体の濃度の平均濃度は血液全量ベースで0.0663pptであり、脂肪重量ベースで22.93pptであった。全体の濃度に対する割合はダイオキシンが最も高く約45%、以下ダイベンゾフランが約30%、コプラナーPCB_Sが約25%であった。また、血液全量ベースでの最低値は0.030ppt、最高値は0.117pptで、この場合の個人差は約4倍であり、脂肪重量ベースでの最低値は9.10ppt、最高値は35.10pptで、この場合の個人差も約4倍であった。
2.それぞれのダイオキシン類の血液全量当たりと脂肪重量当たりの濃度における相関関係を調べると、ダイオキシンとダイベンゾフランの相関係数は約0.7、ダイオキシンあるいはダイベンゾフランとコプラナーPCB_Sのそれは約0.5であった。ダイオキシンとダイベンゾフランの濃度は比較的関連性が高いが、これらの化学物質とコプラナーPCB_Sの濃度との関連性は低かった。ダイオキシン類の血液中濃度と母乳や食物の摂取などとの関係については、現在解析中である。
3.血液リンパ球細胞のSCE_S頻度の測定結果は次のようである。7,8-ベンゾフラボン(ANF)を添加しない場合のSCE_S/細胞の平均値は9.69であり、最低値は7.24、最高値は11.32であった。ANFを添加した場合の平均値は14.14であり、最低値は11.32、最高値は16.16であった。また、両者の差の平均値は4.45であり、この場合の最低値は2.72であり、最高値は6.56であった。これらの遺伝毒性指標と血液中ダイオキシン類の濃度の間に有意な相関関係は観察されなかった。
4.これらの研究結果は、最終的な結論とはなり得ない。それは、調査対象となった女性が40名であり、少ないからである。最終的な結論を得るためには、さらに40〜50名について同様の研究を行う必要がある。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 長山淳哉: "Frequency of micronuclei induced in cultured lymphocytes by highly toxic organochlorine congeners." Fukuoka Acta Med.84. 189-194 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 長山淳哉: "Effects if methylsulphonyl polychlorinated biphenyl homologues and 7,8-benzoflavone on aryl hydrocarbon hydroxylase activity." Fukuoka Acta Med.84. 203-211 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 長山淳哉: "Evaluation of genctoxic effectsof organochlorine compound retained inhuman pody using in vitro test systems." Organohalogen Compounds. 13. 149-152 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 長山淳哉: "Effects of organochlorine compounds retained in human body on induction of sister chromatid exchanges in cultured human lymphocytes." Chemosphere. 印刷中. (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 飯田隆雄: "Toxic evaluation of PCDD_S,PCDF_S and coplanar in breast-fedbobies of Yusho and healthy mothers." Chemosphere. 127. 187-194 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 飯田隆雄: "油症患者及び対照者の母乳中のPCDD_S,PCDF_S及びCoplanar PCB_S濃度の比較" 福岡医誌. 84. 263-272 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 長山淳哉: "ダイオキシン-母乳・食品汚染からの警告-" 講談社 印刷中, 約150

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2019-02-28  

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