研究分担者 |
根占 献一 学習院女子短期大学, 教授 (50208287)
清瀬 卓 京都外国語大学, 外国語学部, 助教授 (70225093)
加藤 守通 東北大学, 教育学部, 助教授 (40214407)
浦 一章 東京大学, 文学部, 助教授 (90203596)
佐藤 三夫 千葉大学, 文学部, 教授 (30094973)
近藤 恒一 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50040712)
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研究概要 |
本研究が課題としたのは,ブルクハルト以来,ルネサンスという時代を特徴づけるとされてきた「古典古代の復活」あるいは「異教的伝統の再生」の内実を,学際的見地から再検討することであった.その探究の結果,了解されたことは,「異教的伝統の再生」が当時のキリスト教思想と,さまざまな分野において複雑に融合しながら達成されたという事実である.そして,ルネサンスの全体像の把握のためには,たんに哲学的思想だけではなく,文学作品・美術作品から政治理論にいたるまでの広範な分野において,「ルネサンスにおける宗教的基盤」の詳細な分析が必要不可欠であることが強く認識された. 具体的な研究活動は以下の通りである. 1.研究代表者および研究分担者の研究活動の成果を,全メンバーによる研究会を2回開催して発表し,討論を積み重ねた,これによって各分野,各研究者の研究成果を全員のものとし,併せて「ルネサンスにおける異教的伝統」の総合的・統一的把握のための基礎的視野の形成を行った. 2.本研究成果を踏まえて今後の研究に展望を開くため,研究分担者以外のルネサンス研究者,および関連諸科学の研究者を交えて討論する機会をもった. 3.本研究成果の一端を公表し批評を仰ぐために,『ルネサンス研究』第1号を公刊した(平成6年7月). 4.平成5年度に引き続き,邦語ルネサンス研究文献の目録の作成,および研究課題に関連した文献資料のデータ・ベース化のための準備的作業を行った.
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