研究分担者 |
西村 良二 広島大学, 医学部, 教授 (10122722)
根建 金男 早稲田大学人間科学部, 助教授 (20156160)
末松 弘行 東京大学, 医学部, 教授 (10038739)
佐藤 豪 札幌医科大学, 医学部, 助手 (90150557)
杉山 善郎 (杉山 善朗) 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50045332)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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研究概要 |
1.中枢神経機能による心身症の行動特徴の検討(札幌グループ) 心身症(摂食障害症者を中心に)を対象に,ドーパミン作動系の機能による行動特徴を測定する尺度を開発した。これをもとに,ResponderとNonresponderとに分類して,その2群の特徴を明らかにした。それによると,心身症者は,中枢機能が大変敏感なものと反応が遅いものとにわけられるということである。これは心身症者の特徴として確立されている"気ずき"の問題と関連するもので大変興味深いものである。 2.行動様式の測定尺度の信頼性・妥当性の検討(東京・広島グループ) 「タイプA行動」を測定する尺度(CTS-30項目,6件法)を作成した。因子分析の結果,「敵意行動」,「完璧主義」,「日本的ワ-カホリック」の3因子から成るとが確認された。また,CHD群と健常群との比較検討をおこなったところ,かなりの臨床的妥当性があることが実証された。 3.「行動介入」の効果の検討(東京グループ) 「冠状動脈性心疾患」を対象に,合理情動療法(RET)を実施したところ,完璧主義などタイプA行動の低減が認められた。また,「不合理な信念」なども減少した。さらに,追跡調査が必要であるが興味深い結果が得られた。 抑圧行動の測定 ガン発症の危険因子として注目されているタイプC行動の中核である抑圧行動を測定する尺度を作成した。37項目からなり,感情抑制,受容,過剰適応,辛抱強さ,強調の下位尺度を持っている。Cronbachのα係数は,0.77-0.86の範囲にあり十分な内的整合性があり妥当性もあり尺度として有効なものであることが確認された。
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