研究課題/領域番号 |
05301069
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
刑事法学
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
西原 春夫 早稲田大学, 法学部, 教授 (20063365)
|
研究分担者 |
新倉 修 國學院大学, 法学部, 教授 (10119050)
藤田 正 北海学園大学, 教養部, 教授 (00209058)
吉井 蒼生夫 神奈川大学, 法学部, 教授
|
研究期間 (年度) |
1993 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
|
キーワード | 刑法 / 旧刑法 / ボアソナード / 法典編纂 / 刑法史 / 立法研究 / 比較法 / 明治法制史 |
研究概要 |
本研究は、伝統的な律系統の刑法から西欧法系統の刑法への転換を画する「旧刑法」(1880年公布・1882年施行)の成立過程を第1次資料に基づいて総合的に研究することを目的とし、つぎのような成果を得ることができた。 1 旧刑法成立過程の全体像を明らかにするために、司法省・刑法草案審査局・元老院の各段階において作成された諸草案および編集日誌・会議筆記・刑法注解といった関連する諸資料を網羅的に収集し、考証・整理して、複雑多岐にわたる旧刑法成立過程の流れを確定することができた。これを「年表」および「一覧表」に作成した。 2 草案起草過程で中心的役割を果たしたボアソナードの仏文草案・刑法注解および元老院議管などに対する刑法講義録の収集・考証・整理を行い、ボアソナードの草案起草における具体的役割とその刑法思想・刑法理論を明らかにする手掛かりを得ることができた。 とくにこれまで解明が不十であった仏文草案と日本文草案との関連を明らかにすることができたことは大きな成果である。また旧刑法の成立過程にともなう西欧法概念の移入(法律用語の訳出にともなう言葉の新造・転用)と法律家層の養成との関連を解明することができた。 3 これらの研究成果を、『日本立法資料全集旧刑法[明治13年]』第一卷第二卷として刊行することができた。 4 今後これらの研究成果を前提として、さらに比較刑法思想史の観点から旧刑法成立当時の西欧における刑法思想・刑法理論との係わりを明らかにし、日本刑法史における旧刑法成立の歴史的意義を解明してゆく。
|