研究課題/領域番号 |
05301083
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 札幌大学 |
研究代表者 |
平尾 武久 札幌大学, 経営学部, 教授 (20073504)
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研究分担者 |
百田 義治 駒沢大学, 経済学部, 教授 (90146754)
中川 誠士 福岡大学, 商学部, 教授 (80180248)
関口 定一 中央大学, 商学部, 教授 (20138613)
今井 斉 名城大学, 商学部, 教授 (50121489)
伊藤 健市 大阪産業大学, 経営学部, 教授 (70159870)
猿田 正機 中京大学, 経営学部, 教授 (80139980)
岩永 宏治 駒沢大学, 北海道教養部, 教授 (80160125)
井藤 正信 愛媛大学, 法文学部, 助教授 (80203173)
平沼 高 明治大学, 経営学部, 助教授 (80208834)
鈴木 良始 札幌大学, 経営学部, 助教授 (10163023)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | SCC / 人事管理 / 保守主義モデル / 従業員代表制 / 新福利厚生制度 / 先任権制 / 職長訓練 / ウェルフェア・キャピタリズム / Welfare Capitalism / アメリカン・プラン / 職場コントロール / 労務管理 / 労使関係 / 科学的管理 / Company Union / Employee Representation / NAM / Industrial Relations / AMA / personnel Management / アメリカ労務管理史 / 経営管理 / ニューデイ ール型労使関係 / 全同製造業者協会 / AFL |
研究概要 |
この研究は、1920年代アメリカにおいて新たな労務管理の枠組みづくりを主導した「経営者組織のネットワーク」であるスペシャル・カンファレンス・コミティー(Special Conference Committee-SCC)のもとで緊密に連携した大企業がそれぞれどのような労務管理を講じ、その職場レベルでいかなる労使関係を構築したのかという点を、(1)従業員代表制、(2)「新」福利厚生事業、(3)雇用安定策の3つを構成内容とする、いわゆるウェルフェア・キャピタリズム(Welfare Capitalism)の実態とその展開との関連で実証的に解明したものである。 1919年に設置されたSCC会員企業は、ジャジ-・スタンダード、ベスレヘム・スチール、デュポン、GE、GM、グッドイヤー、インターナショナル・ハーベスター、USラバー、ウェスチングハウス、ア-ヴィング・ナショナル・バンクなど名だたる巨大企業であった。これらの大企業とその周辺産業の諸企業は、若干のスタンスの違いをもちながらも、第1次大戦後YMCAやアメリカ経営者協会(AMA)などの諸組織との協力関係のもとにSCC哲学にもとづく保守主義的分権的な人事管理モデルの具体化とその伝播を図った。そして、このAMA=SCCモデルが示した官僚制的雇用制度の普及を含むウェルフェア・キャピタリズムの浸透のなかから、レイオフに対応する先任権規則や内部昇進制の形成という新たな労使慣行の仕組みを生み出していった1920年代のアメリカ的人事管理運動の実態が浮かび上がってくるのである。 本研究は、以上の認識にもとづき、SCC哲学の「実際的応用」の主要な手段としてプログラム化され、個別諸企業が推進した従業員代表制、「新型」福利厚生、雇用管理、職長訓練のありように接近し、人事管理運動の全体像を明らかにした。その意味で、本研究は、1920年代アメリカ労働史研究史上意義ある成果といえよう。 なお、この研究の成果公刊については、平成9年度文部省科学研究費補助金(一般学術図書)による出版助成を申請中である。
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