研究課題/領域番号 |
05301090
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
石原 照敏 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (90035915)
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研究分担者 |
溝尾 良隆 立教大学, 社会学部, 教授 (40219655)
中藤 康俊 富山大学, 経済学部, 教授 (70019339)
山村 順次 千葉大学, 教育学部, 教授 (10110686)
篠原 重則 香川大学, 教育学部, 教授 (50226156)
野本 晃史 島根大学, 教育学部, 教授 (30032501)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 農村型リゾート / 経営感覚 / ゲゼルシャフト / 地域資源 / 中山間地域 / 農村景観 / 環境保全 / 直接所得補償制度 / 農村型リゾート開発 / 共生 / 開発計画 / 観光・レクリエーション機能 / 観光開発 / 景観・環境破壊 / 環境影響評価 / 土地利用計画 / 環境政策 / 環境計画 / 農林業振興 / 圃場整備 / 国土保全 / 空間構造 / デカプリング政策 |
研究概要 |
農村型リゾートは、経営感覚に富んだ指導者とゲゼルシャフト的な地域社会(人文環境)が存在していて、高冷さ、雪などの地域資源(自然環境)を有効に活用する形で、国や県の施設(補助)を導入したところで成功するという法則性が貫徹していることが明らかとなった。 1、農山村においては、町村営または組合営の農村型リゾートは、小規模であるため、環境と調和し、労働力や食材の需給などを通じて相互に発展していること、2、農山村におけるリゾートが民間資本を導入したり、第三セクターを設立して大規模化すると農林業や農村景観との調和を崩し、環境問題を惹起していること、3、中山間地域における農業は、位置、気候、地形(起伏とひろがり)などの地域特性に応じて、集約型(トマト・ピ-マン栽培など)と粗放型(標準価格米栽培など)とに地域分化しつつあり、前者では特産品の需給を通じて、後者では労働力の需給を通じて、リゾート経営との相互連関がみられること、4、粗放型も圃場整備が進んでいる場合には労力の節減などを通じて、リゾートに労力を提供し、環境保全に役立っていること、5、圃場整備が、農村景観を損うほど大規模な均平化を進める場合には環境保全上問題があること、などが明らかとなった。 しかし、問題点や今後の課題も少なくなり、農村型リゾートは素朴な農村景観に恵まれた。低廉な滞在地を提供しているので、いわゆる高級リゾートとは異なる意味で有用性があるが、多額の公的資金を導入して建設されていることは問題になる。ヨーロッパ型の直接所得補償制度を日本の中山間地域に導入するのは時期尚早であり、今日、日本の農業は国際化に直面して、立地調整過程にあると考えられるので、市場経済に適応し得るように、無利子あるいは低利融資・長期償還、免税などの施策が妥当であろう。
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