研究課題/領域番号 |
05301098
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教科教育
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研究機関 | 東京学芸大学 (1994) 宇都宮大学 (1993) |
研究代表者 |
石川 毅 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (10008063)
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研究分担者 |
長谷川 哲也 (長谷川 哲哉) 和歌山大学, 教育学部, 教授 (50031810)
藤江 充 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (00106957)
柴田 和豊 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (80094077)
金子 一夫 茨城大学, 教育学部, 助教授 (70114014)
岡田 三郎 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (90040732)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 芸術教育 / 教授学 / 教科課程 / カリキュラム / 美的教育 / 美術教育 / 教科教育学 / 陶冶論 |
研究概要 |
本研究の目的は「芸術教育」の教授学的研究の基礎付、並びに総合教科としての「芸術」の創設及びその教授の可能性を諸種の視点から考察し、「芸術教育」というものが、普通教育のみならず高等教育、社会教育、生涯教育等への連続的展開を促すことを歴史的な反省を踏まえて体系的に示すことであった。 本年度は2年にわたる研究の最終年度に当り、研究代表者並びに分担者は以下に示す問題視点からその成果をまとめ、概ね初期の目的は達せられた。 代表者は先ず、従来の美術教育が美術という専門性と教育という人間性との狭間でその存在性格を問われている現状を省みて、教育の中に「芸術art」を正当に位置付けうる論理を見出だし、その実現の可能性を示し、教育の場に於いてこそ「美術」は「芸術」でなければならないことを提言した。以下、岡田_三は芸術教授の原理をプラトンによって吟味し、長町は美術科の守備範囲を問い、堀はG・ゼレの社会学的視点を紹介し、金子は明治期の一展開を、増田は戦後美術教育を担った創美に芸術教授の可能性を問い、柴田は美術教育への組み直しを求め、井上と長田は工作とデザインのそれぞれ新しい局面を模索し、岡田_匡はエコロジカルな視点を明確に出し、藤江は生涯教育へ道を開き、立原は複合教材の事例を示し、長谷川はG・オット-の教授学を詳述紹介した。 一つの教科の設定や学問的研究が固有な価値を示すようになるには、創造と歴史が必要であり、制度的な整備はむしろ始めから空洞化の危険を孕んでいる。本研究が新たなるものの創造に寄与し得たとはいえないが、問題提起にはなり得たといえよう。かつての「造形遊び」や「生活科」の如き教科設定を急ぐ意図は我々の研究にはなじまない。今暫く、教育に対する本質的問題を見出だすべく、継続的な場を維持したいと考えている。
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