研究分担者 |
谷山 公規 東京女子大学, 文理学部, 講師 (10247207)
森元 勘治 拓殖大学, 工学部, 助教授 (90200443)
根上 生也 横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (40164652)
相馬 輝彦 東京電機大学, 理工学部, 助教授 (50154688)
小林 一章 東京女子大学, 文理学部, 教授 (50031323)
山下 正勝 東洋大学, 工学部, 教授 (30058135)
作間 誠 大阪大学, 教養部, 助教授 (30178602)
樹下 真一 関西学院大学, 理学部, 教授 (40177887)
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研究概要 |
1.グラフの3次元空間への埋め込みに対して,自然な位相的な同値関係は(1)全同位と(0)同相である.結び目や絡み目に対しては,(2)コボルディズム,(3)同位,(5)絡み目ホモトピーなどの位相的な同値関係が定義され,研究されてきた.これらは自然に空間グラフに対しても一般化される.谷山はさらに新しい同値関係(4)I-同値,(6)弱絡み目ホモトピー,(7)ホモロジー,(8)Z_2-ホモロジーを導入し,次の基本的な関係があることを示した: (0)←(1)→(2)→(4)→(5)→(6)→(7)→(8);(1)→(3)→(4);(2)【double arrow】(3). 谷山を中心に,各i=0,1,…,8について,(i)-同値に関しする不変量の研究がなされた.特に,(5),(7)に関する不変量が谷山,安原等によって導入され,(1)全同位の不変量が横田等によって新たに導入された.Vassiliev不変量も金信等によって研究されている. 2.一般的に空間グラフへの関心が高まり,結び目・絡み目の不変量を可能な限り空間グラフに一般化しようという試みが,多くの発表論文の中に見られる.大山による局所移動の研究などはその典型であり,樹下・三笠,谷山・吉岡によるθ曲線や手錠グラフの正則図形の研究がある。本橋・大山・谷山は,山田多項式の簡約次数によって空間グラフの正則図形の最小交差点の個数の評価を行い,θ曲線など多く空間グラフの最小交点数を決定した.グラフで分岐する3次元球面の分岐被覆空間の研究は,樹下,張替,仲,中尾などで続けられている.また,結び目のトンネル数に関する研究は,森元・作間・横田,小林(毅)等により飛躍的に進んだ. 3.小林(一)は本綴じ表示を用いて“標準的(standard)"な埋め込みを提唱した.これに関連して,遠藤・大槻,石渡などがある.大槻は,さらに特別な“canonical"な埋め込みを抽出し,その基本的な性質を調べた.
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