研究分担者 |
木下 紀正 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (80037209)
川崎 辰夫 花園大学, 文学部, 教授 (40025367)
桜井 捷海 東京大学, 教養学部, 教授 (00012469)
近 桂一郎 早稲田大学, 理工学部, 教授 (40063656)
飯尾 勝矩 東京工業大学, 理学部, 教授 (20016132)
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研究概要 |
大学初年級の物理教育に対するユネスコの基準によると,コアとなるカリキュラムの他にモジュールとよばれる特別なプログラムがある。モジュールは,学生の物理学への興味を喚起し,より深い理解を促進させるもので,1〜3週間で教育しうる特定なテーマに関する特別な授業計画である。モジュールは,基本的には,講義と実験の組み合わせであるが,教科書,演習書,映像資料,演示実験などを効果的,有機的に利用することが考えられている。 本研究班では,研究の円滑な発展を図るため当初から,基礎物理教程シラバスに対応するモジュールの探求,講義用演示実験の系統的整理とモジュール化,物理の先端的トピックスの物理教材用モジュール化,新しい学生実験の開発,コンピュータ・シミュレーション教材の開発,一般教養物理モジュールの開発,国外の教材モジュールの調査と評価の7項目の課題を設定してきた。これらの研究課題に応じて数名の研究分担者から成る作業班を編成したが,これまで各作業班は適宜,小規模な研究会を開催するとか,適当な研究連絡を行うなどして研究を遂行してきた。また,研究期間中に3回の全体会議を開催し,分担者全体による質疑討論が行われた。 上記のような研究活動に基づき,平成7年2月には本研究班の中間報告書が作成された。平成7年度は本研究期間の最終年度に当たるので,全体会議ではこれまでの研究成果を国内の諸大学に周知させるべき方策について討議した。その結果,従来の中間報告書を補完する最終報告書を適当な学術誌に刊行することとなり,目下,そのための準備が進行中である。また,本研究班の研究成果は日本物理学会の学術的会合において発表予定で,これらの方法により,本研究の成果が大学における物理教育の発展のため十分活用されるものと期待している。
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