研究概要 |
本年度の研究成果の概要を以下にまとめる. 1.仮想生産システムのモデリングとシミュレーションのシステム開発のためのフレームワークを提案し,どのような機能がそこで要求されるかを明らかにした. 2.仮想生産システムのモデリング手法を,オブジェクト指向に基づいて明確化し,機器モデルの階層の作り方や,各機器の挙動の効率的な定義方法を提案した. 3.分散シミュレーションを行うために必要なシミュレーションのリソーシスの管理とプロセスの管理手法を検討し,プロトタイプシステムを実装して検証を行った. 4.既存のシミュレーション・ソフトウェアの活用を目的に仮想生産システムとの接続を行い,プロセス間通信による接続を実現した. 5.仮想生産システムの分散シミュレーション環境に実機を取り込む実世界インタフェースの仕組みを提案し,プロトタイプ上においてその有効性を検証した. 今後は,より強力な計算ならびに通信能力を用いることにより,リアルタイム性を高めていくことと,仮想現実感技術を積極的な適用により,リアリティの高い仮想生産システムを実現していくことが挙げられる.
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