研究課題/領域番号 |
05302046
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西村 幸夫 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (20159081)
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研究分担者 |
山崎 正史 立命館大学, 工学部, 助教授 (40109038)
福田 晴虔 大阪市立大学, 工学部, 助教授 (00047135)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 歴史的市街地 / 都市計画コントロール / 保全 / デザインガイドライン / 美観ゾーニング / デザイン・ガイドライン / 計画コントロール / 歴史的環境 |
研究概要 |
歴史的な市街地における都市計画規制は一般的な郊外型住宅地を想定している現在の建築基準法や都市計画法では対応が困難である。その現状を奈良県橿原市を対象にして検討をおこなった。その結果、主として住宅地の場合、狭い前面道路に由来する道路上の建築物、道路斜線制限を遵守することが困難であること、建て詰まりにより基準建蔽率を上回る建物が少なからず存在すること、町家型の住宅においては有効採光面積が不足がちであること、防火地域、準防火地域に指定されている場合延焼のおそれある部分に要求される防火構造が伝統的な構法にそぐわないこと等の問題点が定量的なデータとともに明らかになった。 これに対して壁面線の連続をより重視した建物の配置計画を容認する具体的な建築基準法緩和の方法、安全性を確保することを条件として建蔽率の緩和を認める手法(ただし容積率は今回の調査の結果では特に緩和する必要はないと結論づけている)、前面の道路から枝状に延びる路地からの道路斜線を緩和するために新しい道路のカテゴリーを作成し、路地をそこへ位置づけるという方法などを検討している。 一方、近年デザイン・ガイドラインや地方条例、各種助成措置による誘導型のコントロールの充実が顕著であり、これらをどのようにして近代的な法定計画上に位置づけてゆくかにかんして現状を整理し、特に風致地区や美観地区といった地区制度を積極的に活用してゆくための現況の隘路と可能性に関して具体的な検討をおこなった。 また、欧米先進国の歴史的市街地の計画コントロール手法を網羅的に検討し、アメリカの美観ゾーニング、イギリスの新しいユニタリー・ディベロップメント・プランで試みられているビュー・コリド-、フランスの土地占有計画(POS)で実例が多い視覚的な紡錘(fuseaux)によるコントロールについて詳細にその内容を検討している。
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