研究課題/領域番号 |
05303003
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
安藤 亘 筑波大学, 化学系, 教授 (30008429)
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研究分担者 |
宮仕 勉 東北大学, 理学部, 教授 (20004442)
富岡 秀雄 三重大学, 工学部, 教授 (20024599)
鈴木 仁美 京都大学, 理学部, 教授 (50025342)
小田 雅司 大阪大学, 理学部, 教授 (60004438)
古川 尚道 筑波大学, 化学系, 教授 (80015966)
石川 満夫 広島大学, 工学部, 教授 (20025985)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
1995年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1994年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1993年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | カルベン / 異常活性分子 / カルベン金属類似体 / ケイ素フラーレン / 活性異常分子 / 極低温マトリックス / ラジカルイオン / フラーレン / 歪化合物 / 反応性ケイ素種 / 活性分子 / 異常原子価 / 高歪み化合物 / 活性種 / 反芳香族性 / π-共役 / 歪み化合物 / 活性中間体 / ヘテロ原子 / 機能性有機材料 / 反応制御 |
研究概要 |
展望 本総合研究(A)は環太平洋'95化学会議を目的としたもので、その3年間の成果はこの化学会議で発表し、大きな反響を得ることができた。この会議での主タイトルである異常活性分子の生成と反応では、環太平洋地域より84件(うち招待講演28件、ポスター講演56件)の発表がなされ、特に反応中間体や新規未知物質の安定な合成、さらにその物性に関する研究が多かった。この分野の将来に対する高い期待感がうかがうことができる。本総合研究の成果の中では、特に新しい検出法により、今迄とまったく異なった反応機構が報告され注目された。最近の有機化学の先端的な研究の中で、今迄まったく予想しなかった不安定な構造の化合物や宇宙空間でのみ知られている物質の合成や単離、確認などをが活発になされ、注目をあびた。活性異常分子は極限条件下、特に真空超高温、極低温マトリクス中での光化学反応により生成し、その挙動を検討した。特に二価活性種であるカルベン及びその金属類似体の反応性が解明された。安藤、時任らは多くの基本化学種の炭素骨格の一部をケイ素原子で置き換えた新規な反応性二価有機ケイ素を用い、種々のヘテロ原子との反応により新しいタイプのケイ素不飽和化合物を生成し、その性質を明らかにした。この化学は将来の合成化学や材料化学への多大な貢献すると考えれる。富岡氏はこれまで不安定であった炭素の二価原子を安定に単離することに成功した。炭素と同族のケイ素やゲルマニウム、スズでは、安定に二価化学種が存在することがしばしば知られているが、炭素では初めての例として注目される。一方、機能性が期待されるフラーレン化合物を用い、ケイ素でより官能基化することに成功した。この反応は光反応により、ケイ素のフラーレンへの効率よい付加反応が進む。
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